周辺暮らしのロケンロール

関東を中心に活動中のごちゃまぜロックバンド、五十嵐正史とソウルブラザーズの公式ブログ

読書ライフ 

2011/05/14
Sat. 01:19

最近、今とは違う時代のことが書かれた本を読むのが楽しい。
歴史モノというよりは、ちょっと前、昭和の頃の(元号嫌いだけど)話が実におもしろい。

まずは先日、向ヶ丘遊園駅近くの古本屋で見つけた「歌いながら夜を往け」。五木寛之論楽会と題された、五木氏と、ミュージシャン、女優、評論家、画家たちとの音楽にまつわる公開対談集で刊行は1981年。
当然ぼくは「歌いながら夜を往け」でタイトル買い。なぜって?知ってる人は当然知ってる勇造師匠の名曲のタイトルでもあるからです。この本わざわざ英語で「GO THROUGH THE NIGHT,SINGING」とサブタイトルも書かれている。さては師匠、ここから・・・。

この本、対談集なのでいたって気楽に読める。しかし、内容は中々過激かつ大らか。そして、対談者と五木氏の憶測と独断が気持ち良いくらいフィルターなしに炸裂している。そこがなによりぼくが読んでいて楽しいところ。
このジョン・レノンが死んですぐの頃、まだ当然ケータイもネットもない。人はなにかを語る時、実際に見てきて感じたことを頼りに、または活字を、レコードを、映画を、テレビを通して、それに誰かから聞いたことを頼りに自分の価値判断を決め、語るしかなかった。
「間違っているかもしれない」と、とりあえずぼくなんかもネットで検索して、正しい数字や文言を確認してから発信することが多くなった。しかし、たかだか30年前は、おもしろいほどに己の考えが飛び交っていた。
もちろん、正しい情報は大切だ。だまされないためにも。でも、人に伝わるのはもしかしたら、話の真偽よりも語るその人自身が発する真実性と、それが宿った言葉なのではないかと思う。
だから、とことん情報を追いかけ続けるだけでは、事実を言っていてもその閉じた世界の中(ネットもそうかもしれない)での盛り上がりで終わるのではないだろうか?
確かに、今1冊の地味な本(活字)よりも、圧倒的にネットの方が読まれ観られる量は多いだろう。けれど、発刊して30年後、街の小さな古本屋に震災後の鬱々した気分でやって来た40がらみの男に、気晴らしに300円で買われて読まれたこの「歌いながら夜を往け」(おそらく五木氏は今読んだら赤面するのではないだろうか?)という本の、開かれた在り方はすばらしくないだろうか?

五木氏の著作は全然読んだことがないが(東京新聞連載の「親鸞」は読んでるけど)、この本ではかなり挑発的に過激に語る(例えばドラッグの効用について、家族で大麻を育てて吸っているアメリカの家族のことをすばらしいと語ったり、自身も飲んでいる弛緩剤のことなどを紹介したり)。
岡本太郎とはほとんどケンカ腰で、それぞれのピカソ観を戦わすし、「山口百恵は菩薩である」という本まで出した平岡正明氏(この人の落語本「忘ん生的、文楽的」は実におもしろかった)との対談では、パンタさんの「マラッカ」について語り、その中のレゲエナンバー「つれなのふりや」を演歌と言っている。
当時相当人気があったであろう、山崎ハコさんとは終始デレデレしながら、出身地である九州について思い入れたっぷりに語る。

ぼくは今宵も枕元で、個人的な思い入ればかりが語られたこの30年前の活字を読みながら、やはり自分の思い入れを磨き、これからも思い入れを語って往こうと思う。
もう1冊愛読(再読)している“「梶原一騎伝」夕やけを見ていた男 斉藤貴男著”については、また今度!

今宵のBGMは、久々サン・ヴォルトの「ストレート・ウェイズ」。2曲目の「バック・イントゥ・ユア・ワールド」は名曲。「連れて行ってくれ お前の世界へ♪」とジャキジャキ鳴るアコギと、12弦ギターのバーズ風サウンドに乗せてジェイ・ファラーの野太い声が歌う。聴く者に過ぎた時代への郷愁を誘わずにおかない。
でも80年代って、どうだったのかなぁ。けっこうしょーもなかった気もするし・・・。

BG酒はトリスハイボールでした。明日は(今日は)久しぶりに家族を連れて帰郷します。ではまた、ロケンロール!
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