周辺暮らしのロケンロール

関東を中心に活動中のごちゃまぜロックバンド、五十嵐正史とソウルブラザーズの公式ブログ

「この声を待っていた」

知念良吉さんの歌声を聴くたびにそう思う。「この声を待っていた」そう思う人がぼくだけではなく、少なくない人たちが待ち望んでいたことを、満員御礼となった阿佐ヶ谷あるぽらんでの4年ぶりのライブが証明した。

ソウブラの25周年である今年、ぼくが念頭に語っていた夢は、二人の師匠である豊田勇造さんと知念良吉さんとの共演ライブをすることであった。
「それはもう実現しているじゃないか?!」とツッコむ人も居るかもしれないが、ぼくの夢はこの夢の続きをずっと見続けることであってそれ以外にない。何せこの二人の師匠を抜きにしてソウブラの25年はあり得なかったのだから仕方がない。

知念さんのファーストCDを新宿の紀伊国屋書店で購入したのは95年。初めてライブを観たのは97年初めのあるぽらん。
勇造さんだけでなく知念さんもこの店でライブをするとマスター佐々木さんから聞いて、27歳のぼくにはあるぽらんが輝かしい殿堂に見え、その店に自分が出会え酒呑み歌わせてもらえることにときめき興奮していた。それは今もって変わらない。

知念さん初ライブ体験の日は、あいにくぼくは埼玉県の秩父でつまらない研修の講師の一人にされていたが、自分の出番が終わると猛然と会場を出て、タクシーで最寄駅まで行き脇目もふらずあるぽらんに駆け付け、何とか2部から知念さんのライブを観ることが出来た。
アンコールで知念さんが「何かリクエストは?」と客席に聞いたので、ぼくはすかさず「海の向こうに!」と声を上げると(ぼくはステージ真ん前のカウンター席に座っていた)、知念さんはぼくと目を合わせて頷いてから呼吸を整えて、こんなに力強いアルペジオは聴いたことが無いというほどに指で弦を弾きながら「海の向こうに」を歌ってくれた。ぼくは泣いたはずである。こんな強い音と強い声を聴いて涙の出ないはずはない…。

23日のあるぽらんのステージの上でソウブラは知念さんと共演し、ぼくは知念さんと一緒に何曲か歌いハーモニカを吹いた。知念さんが「一緒に歌おう」と言ってくれたが、「俺の生まれた街には金網がある」では、その歌詞の言葉に自分がとうてい追いつけず知念さんの声の圧力に全く歯が立たず、途中で断念し最後のコーラスだけを何とか歌に食らいついて声を上げた。それは、沖縄の現実の深さにとうてい追いつけない自分を思い知ることであり、知念さんの歌う言葉の奥底を覗いた瞬間でもあった。
けれど、ぼくはとっても幸せであった。真横で歌う知念さんを見つめながら、他でもない大好きな歌うたいの歌の深淵をも見つめながら自分の声と音を重ねることが、本当に幸せであった。

それにしても、知念さんのギターも歌もまったく在り方がぶれない。その手で刻まれるリズムギター音は機関車の走る音のようでもあり、大地をしっかりと踏みしめ歩く足音のようでもある。そして声は、隣で一緒に歌ってその強さと重さに圧倒されまくりであった。やはりどこまでも進み闇を切り裂く機関車のようであった。

最初から最後までユニゾンで一緒に歌わせてもらった大好きな「心の振り子」は、きっと一生忘れないだろう。
3時間以上にも及んだ4年ぶりのあるぽらんでの知念良吉さんのライブ、途中「さぁ帰ろう」では熱唱した知念さんも感極まったような瞬間もあり、とっても充実のライブだった。ぼくらの友人でもあるリっちゃんとの民謡コーナーもしみじみ聴かせてくれて、ほとんどの曲でバックバンドとなったソウブラも、ソウブラの曲以上に(笑)知念さんの歌にがっぷり四つに組んで演奏出来たと思う。やり切った充実感がある。そしてやはりぼくは何度も知念さんに「また一緒にやらせてください!」と言っていた。

夢の続きをこれからもずっと見続けて行きたい。ぶれない二人の大きな背中を追い続けて。

ソウブラ11月23日セットリスト
野外パーティーライブ
①イマジン
②日本が見えない
③余計な音
④解放の歌
⑤廃炉!

あるぽらん
①ワン・ギター
②余計な音
③日本が見えない
④かさ上げの街を臨みて
⑤解放の歌

知念さんとの共演曲
・何処へ行くオキナワンボーイ(2回)
・ジュークボックスの空と海
・心の振り子
・サン・サン・サン
・親父の唄(2回)
・夕闇バンドのロケンロール
・さぁ帰ろう
・俺の生まれた街には金網がある
・慶良間の海で
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