周辺暮らしのロケンロール

関東を中心に活動中のごちゃまぜロックバンド、五十嵐正史とソウルブラザーズの公式ブログ

竹内浩三フェスティバルの夜に 

2015/09/19
Sat. 00:45

昨夜(17日)、高円寺にある「座・高円寺」というホールで“竹内浩三フェスティバル”が開かれた。

そんなフェスティバルが開かれたこと自体驚きだが、そこには竹内浩三のファンであるという映画監督の山田洋次氏をはじめとするゆかりの著名人が集い、竹内について語るという何とも魅力的な内容であったのだが、夕方4時の開演であり、仕事を抜けるのは困難でぼくは出席をあきらめた。

けれど、出演者の一人で竹内浩三の作品集の編者でもあるよしだみどりさんが、2次会をぜひ阿佐ヶ谷のあるぽらんでやりたいという話をマスターの佐々木さんと進め、その席でソウブラの歌う竹内浩三詩を集まった竹内浩三ファンに聴かせてほしいという話をいただいた。これはやるっきゃない!と仕事帰りにギターを担いで、いざあるぽらんへ。

本日貸切と看板の出されたあるぽらんで、今日のメンバーであるタケサンシン山村君と梅ちゃんと常連のYちゃんとで呑みながら、みなさんの到着を待つ。
8時をだいぶ過ぎた頃、フェスティバル参加のご一行があるぽらんに到着。なんと午後4時からスタートした竹内浩三フェスティバルは、熱気に包まれたまま4時間近くもやったらしい。竹内浩三を愛する人たちにとって、さぞかしうれしい祭典であったのだろう。あぁ、アタシも参加したかった~。

あるぽらんの2次会に来たみなさんは、圧倒的に女性が多く年齢はアタシと同世代から上と思われる方々。意外にも?竹内は女性ファンが多い事に驚く。彼としては生前これだけモテたかったろうに…。
和やかに宴が始まり、ぼくらは先日のあるぽらんライブで初対面した竹内の甥にあたるMさんと一緒に呑んで今日のフェスティバルの素晴らしかった中身の話を聞く。やはり、話は現在審議中の安保法制にも及んだそうで、遠く関西や竹内の実家のあった三重県から来た人たちの中には、雨中の国会前に寄ってからフェスティバルに参加した人も居たと言う。そしてこの2次会に集まったのは、主に三重県から来た人たちとのこと。

雰囲気を見計らって佐々木さんから「よし、五十嵐君やろうか!」と声をかけられ、この夜のソウブラ3人バージョンで生音ライブを始める。歌うのはまず鉄板の3曲“三ツ星さん”“日本が見えない”“骨のうたう”。特に“日本が見えない”は15日夜に国会前に行った山村君からも「ぜひやりたい!」とリクエストがあった。ぼくも16日の夜に国会周辺に行って声を上げて来たが、もとよりやるつもりであった。あの時代と根底では何一つ変わっていないのじゃないかと思えて来るほどに今も日本が見えない。

ちょうどその「日本が見えない」を歌った後に、正面の女性がうれしそうに「こんな明るい曲調で、本人もきっと気に入ると思います」というような(その後の展開にびっくりして詳細に覚えていない)うれしい言葉をいただき、ぼくも調子づいて「そうなんですよ~。竹内浩三の詩は根本に明るさがあると思うんです」なんて応えたら、なんとその女性は、5歳まで竹内浩三と共に過ごした姪っ子さん(今年の8月に毎日新聞や東京新聞に載り、竹内浩三について語った方です)であることをよしだみどりさんから告げられ、またもあるぽらんでぼくはビックリ仰天させられたのであった。

竹内浩三本人を知る唯一の親族を前に続いて「骨のうたう」を歌えば、不思議なことにその方の眼差しがとても温かく感じられて、ぼくはこんなにやさしく見守られながら歌うのは初めてのように感動した。それはまさに竹内浩三本人に、そして昨年亡くなられたお姉さんにも見守られているような気がしたのだ。

うれしいリクエスト&アンコールをいただき、彼の愛した東京と、友と過ごした青春の日々への思い溢れる「望郷」を最後に歌った。
ライブ後、ぼくらが曲を付けて歌った竹内浩三詩を喜んでくれCDを購入していただいた竹内浩三の姪のSさんに、ぼくは「一つ聞いて良いですか?」とことわってから「浩三さんはどんな人でしたか?」と尋ねた。
するとSさんは即座に「浩三兄ちゃんは優しくてお話好きの、子どもが大好きな人でした」と応えられた。ぼくはSさんから直接そう聞けて幸せな気持ちになった。そしてさらに「やはり宮沢賢治は大好きでしたか?」と聞いたら「大好きでした」とのことだった。「あぁ、やっぱり」と、ぼくは胸がいっぱいになってしまった。

その後はまた甥のMさんと、今夜知り合った方とさらに呑みながら、楽しくそれでいてどこか夢見心地のまま語り続けた。
Mさんから聞いた、竹内の詩のタイトルであり、死後作品集のタイトルにもなった「愚の旗」についての実に興味深い考察がずっと頭から離れない。竹内浩三とは本当に色々な人の人生と共に在ることを、この夜実感した。あらためてこの男に出会えたことに、あの最悪の時代にこんなに良い詩を書き遺してくれたことに感謝!そしてこれからやって来る新たな最悪の時代に、ぼくも竹内のように自由に書き続ける決意をあらためて持った。

これまでもこれからも、この国で安易に「希望」や「負けない」なんて書くまい、歌うまい。
そんな言葉を使わず楽しくロックしてやる。生の拡充を続けてやる。鈍走りし続けてやる。

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この記事に対するコメント

竹内浩三の魂はしっかり生きてますね
そうさ戦争は絶対アカン

あねご #- | URL | 2015/09/19 13:28 * edit *

ハイ、生きています。
10月17日のスペースC、たっぷり燃えますよ~!
戦争は悪の豪華版!

五十嵐正史 #- | URL | 2015/09/19 14:15 * edit *

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