周辺暮らしのロケンロール

関東を中心に活動中のごちゃまぜロックバンド、五十嵐正史とソウルブラザーズの公式ブログ

ロケンロールライフ579 

2015/06/21
Sun. 20:53

いつものごとく想定外の出来事に揺れた1週間を終えた週末2日間は、我が師豊田勇造さんライブで身体、心、魂まで癒される。

金曜日は年2回の恒例吉祥寺マンダラ2での、勇造さんのまさにソウルブラザーであるピアノの続木徹さんとのライブ。
このアコースティックギターとピアノという、ありそうでなかなかない組み合わせの二人の紡ぎ出す音をここで初めて聴いてノックアウトされたのは、今からもう21年も前の25歳の時、以来この二人のライブにぼくは毎回ノックアウトされ続けている。アンケートにも書いたけれど、ぼくがこの歳までしんどい局面を何とかやり過ごし、暮らし向きは厳しくとも悔ゆることなく生きて来れたのは、この二人のライブを観続けて来たおかげだと思っている。ライブってそのくらい観る者に力を与えてくれる。

打ち上げまで参加し、阿佐ヶ谷泊の勇造さんと駅で別れた後、帰りの井の頭線車中、勇造さんライブ時に必ず購入するビレッジプレス社から刊行されている季刊誌「雲遊ぶ天下」を読みふける。今号(121号)の特集は没後10年となる高田渡さんの特集。執筆者全員が高田渡さんのことを書いていてまさにまるごと一冊高田渡さんなのだが、そのどの人の文も素晴らしく、一文字も読み飛ばしたくなく、一気に読み終えた。実に愛おしい一冊だ。

翌20日の土曜日は、北浦和にあるカフェ土瑠茶(どるちぇ)で、おなじみさいたまの江上さんが主催する勇造さんライブその名も「PEACEライブ」を観に行く。この日はオープニングゲストに我がうた友飯浜ゆきこが出演する。
石造りの音が良く響く生音空間に、大盛況満員のお客さんが集まった。こういう場所と出会い、勇造さんライブを聴きたい人を繋げるプロデューサー江上さんの面目躍如だ。

ぼくは後方の席でゆっくりライブを楽しむ。飯浜ちゃんがオープニングアクトで実にゆったり柔らかく、そしてワン&オンリーな彼女の歌世界を見事に広げてみせる。ぼくの後方に居て出番を待つ勇造さんも楽しんでいるのが伝わって来る。これは絶対良いライブになるなと、うた歌いの端くれとして直感する。

勇造さんは昨夜とまたがらりと選曲を変え、江上さんからのリクエストを交えてPEACEライブならではの曲を歌う。
こうして一つ一つのライブを、その場所とそこに結び付く人とを大切に創って行く。それはぼくが師匠から教わったこと。もちろんそう言われたわけじゃない。師匠のライブを追いかけながら並行して自分のライブをやる中で見て身体で覚えたことだ。

この夜も打ち上げまで参加して(浦和駅近くのタイ料理屋さん)、南武線の終電が危ない時間になったので一足先に帰り、武蔵野線の車中でこの夜は江上さんがライブの度に作る小冊子「PEACEライブ読本」を読みふける。本人も渾身の作と語っていた通り、7年前に京都で勇造さんにインタビューした記事は面白くてグイグイ引き込まれてしまい、自分が今いったいどの電車に乗ってどこへ向かっているのかさえ分からなくなりそうになるほどだった。

それは、勇造さんが日本人でまだ誰もやったことがなかった、単身ジャマイカに住み込み現地のレゲエミュージシャンたちと創り上げた大名盤「地を超えて愛し合えたら」の制作にまつわる今だかつて聞いたことが無かった話であった。
ネタバレを避けるために詳細を省くが、本気でジャマイカに住み続けレゲエシンガーとして生きようと考えたことや、結局日本に帰って来てから自身の音楽の方向性に苦悩したこと。それがタイと出会い、タイのミュージシャンたちの音楽に対する姿勢を通して現在に連なる道が開けて行ったこと等々…。もうたまらない話ばかりだった。

無事南武線に間に合い、連日の深夜の夜道を一人歩きながら、ぼくは師匠のライブと2日間で読んだ2冊のおかげでとても良い言葉に満たされていた。歌われる言葉と書かれる言葉、いくらユーチューヴなんかが発達しても、やっぱり実際ライブに出かける体験は格別だ(その体験は一生モノになる可能性があるのだから)。いくらネットで活字が見れたって、オンタイムで情報やコメントや応酬が飛び交ったって、小さくても人の手でじっくり作り込まれた紙の質感と、そこに書き込まれた時の流れに耐えうる思いの詰まった言葉には敵うべくもない。
そんなことで、ぼくはまだまだ世の中捨てたモノじゃないと思えて来るのだ。

さぁ、今度は2年ぶり!に刊行されたこれまた大好きな雑誌「中南米マガジン」を読みふけるとしよう。

今宵のBGMはインターFMの高橋幸宏氏の番組「エヴリデイ・ミュージック」。
BG酒は父の日でもらったキリン一番搾りでした。ではまた、ロケンロール!
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この記事に対するコメント

すごいライブで、すごい読本一気に入り込んでしまいました。
感情の表現が苦手なので終始硬い顔してますが、ライブの影響の大きさ
に救われています。

ソウルタイガー #- | URL | 2015/06/24 05:48 * edit *

お互い良いライブに立ち会えて良かった。

五十嵐正史 #- | URL | 2015/06/25 00:20 * edit *

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