周辺暮らしのロケンロール

関東を中心に活動中のごちゃまぜロックバンド、五十嵐正史とソウルブラザーズの公式ブログ

おとこの子は 

2015/03/05
Thu. 23:11

おとこの子は
詩 竹内浩三 曲 五十嵐正史

おとこの子は
どこへ行っても
青い山がまっている

北にも
西にも
南にも
東にも

おとこの子は
どこにいても
花がなければそだたない

北でも
西でも
南でも
東でも

おとこの子は
おとこの子は
生きてゆかねばならない

まるで最初から歌にするために書かれたような詩ではないか。
2012年発行の最新版全集(昨年古本で購入した)には、新たに発見された詩が数編掲載されており、この“おとこの子は”もその中の一つ。
大学を繰り上げ卒業させられて三重県久居連隊に入隊する際、東京の下宿から竹内が実家に送った荷物の中に、荷造りの包装紙で丁寧にくるまれた部厚い本があった。
それは詩人の北川冬彦が当時の代表的詩人36人の詩をまとめて編集した「詩集・培養土」という本で、その本の余白に竹内はこの詩やCDに収録した“ひたぶるにただ”を含むいくつもの詩を書きつけていたのだ。

CD制作直後にこの詩を読みすぐさまメロディーをつけたくなったが、せっかく竹内のCDが出来たばかりなので、いきなりCD未収録曲を作ってしまうのもどうかと思いとどまっていた。
けれど昨夜この詩をまた読んだら、もううずうずしていたメロディーが飛び出してきてしまいギターをとるや否や曲が完成してしまったのだ。
竹内の詩に曲をつける作業で、ぼくはまったく苦労した試しがない。曲を付けようと詩に対峙した瞬間にいつもメロディーが湧き出てくるのだ。そんな詩人は竹内浩三をおいて他には居ない。

この“おとこの子は”も、実に竹内らしさにあふれた味わい深い詩だ。とっても分かりやすいシンプルな、一見子どもっぽさも感じる言葉だけれど、そこにロマンや哀しさ真実が詰まっている。特に「おとこの子は」で始まる三つの詩のそれぞれ三蓮目の言葉の配置「青い山がまっている」「花がなければそだたない」「生きてゆかねばならない」は素晴らしい。勇ましさ(ロマン)→弱さ(母性への思慕、恋情)→決意(戦争という現実)という流れに、おとこの子のすべてが言い表されてしまっている。

ぼくはこの詩にちょっとリズム&ブルーズの定番フレーズを入れて、軽やかなリズムでおとこの子の哀しさと共にどこか滑稽な可愛さも出せたらと思っている。それこそまさに竹内浩三の人となりだったと思うから。
他にもあと3曲くらいは作れそうなので、数年後には竹内浩三CD第2弾もあるかも(笑)。
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