周辺暮らしのロケンロール

関東を中心に活動中のごちゃまぜロックバンド、五十嵐正史とソウルブラザーズの公式ブログ

ロケンロールライフ537 

2015/01/27
Tue. 23:13

25日(日)の、インターFM局ピーターバラカン氏DJのバラカンビートで、ザ・ウォーター・ボーイズが4月6日に1日だけの来日ライブを、渋谷クラブクアトロでやると聴いてから心拍数は微妙に上がりっぱなし、浮ついた心持ちになってそのことばかり考えている。

それで、今日が先行抽選予約エントリー申込み開始日であり、仕事から帰って早速PC画面から苦手なインターネット申込みにチャレンジ。いつの頃からか横行し出したクレジットカードのみの先行予約は、カードを持たないぼくには端から不戦敗で、いつも友人にお願いしてこれまで行きたいミュージシャンのチケットをGETしてもらって来た。
今回もそうなったら南無三と覚悟を決めてやってみたところ、ふだんHMVでCDを取り寄せてコンビニ払いしているせいか、ローソンチケットから無事エントリーすることが出来た。
それだけで一つ光が差し込みうれしくなって、母ちゃんに「4月6日、ウォーターボーイズ俺行けるかも!いや、絶対行く!」と宣言したら、「ちなみにその日、中学校の入学式ね」とすかさず返されて「ふ~ん、そうかぁ…入学式かぁ…」と小声で言いながら回れ右して4畳半の部屋に戻り、レコード棚からウォーターボーイズの思い出深き名盤「ディス・イズ・ザ・シー(邦題「自由への航海」)を引っ張り出してターンテーブルに乗せてかける。

前回の来日ライブは確か97年で、ウォーターボーイズを一たん解散させて、マイクスコットのソロバンドとしてやはり、渋谷クラブクアトロに観に行った。この時はベーシストがこれまた大好きなUKロックバンド“アイシクル・ワークス”のリーダーだったイアン・マクナヴで、狂喜して盛り上がった思い出がある。

茶色い染みの付いたレコードのライナーノートを見ると、ふと30年前にこのLPを、高校の帰りに浦和駅ビルCORSOの山野楽器で購入し、通学に片道2時間かけていた関宿町の実家に帰って、やはり4畳半だった自分の部屋で独り聴いた夜を思い出す。今では老眼鏡なしでは読めない訳詞を凝視しながら、まず1曲目のトランペットのイントロで胸が震えて、突然けたたましく闇を切り裂くように鳴るドラムの音で躍動するロックビートに体を任せ、必殺の2曲目のピアノの美しいイントロにノックアウトされ、その訳詞の言葉を追いながら涙がこぼれ落ちた16歳の夜。

ホール・オブ・ザ・ムーン 涙あふれて
訳詞 中川五郎

ぼくは虹を思い描いた
きみは自分の中にしまっておくだけ
ぼくは思いつきで動くのに
きみは計画ばかりたてていた
ぼくは何年間も世界をさすらい歩いた
その間きみはずっと自分の部屋に閉じこもったきり
ぼくが三日月を見ていた時
きみはまんまるな月を見ていた

きみは今にも飛び出さんばかりといった様子で
回転ドアの中にいた
星をつかもうと手を伸ばしていたんだ
うんと高くうんと遠くうんと早く行くことの素晴らしさを
きみはちゃんと知っている
きみはまんまるな月を見ていた

ぼくは地上にいたよ
きみが空を埋めつくしていたというのに
ぼくは真実を知って仰天し
きみは嘘をうまく切りぬけていた
ぼくが雨で泥んこになった谷間を見ていた時
きみはブリガトゥーンを見ていた
ぼくが三日月を見ていた時
きみはまんまるな月を見ていた

ぼくが翼のことを話せば
きみはただ飛んでみせるだけだった
ぼくはいぶかりあれこれ考え必死になっているというのに
きみはちゃんと判っていた
ぼくはため息をついた…だけど君は気絶してしまった
ぼくが三日月を見ていた時
きみはまんまるな月を見ていた

たいまつをかざし
風のいきおいで
きみははしごを登って行った
うんと高くうんと遠くうんと早く行くのが
どんな感じなのかきみはちゃんと知っている
きみはまんまるな月を見ていた

どこにも欠けていない月!
一角獣に砲丸
宮殿に桟橋
トランペットの塔に賃貸アパート
涙で溢れんばかりの大海原
旗にぼろきれに渡し船
三日月にスカーフ
星空の下の
かけがえのないすべての夢と幻
帆に風をいっぱい受けて
きみははしごを登って行った
きみは彗星のように現われ
光の道を残して行く
うんと高くうんと遠くうんと早く
きみはまんまるな月を見ていた

今読んでも胸がキューンとなる。混乱したようなそれでいてイメージを抱かせる言葉の嵐の中に、張り裂けそうな思いが溢れている。ぼくは“ぼくが三日月を見ていた時 きみはまんまるな月を見ていた”の歌詞を読む度に、思春期の人間が抱き囚われる不全感と、どうしようもない「自分には何かが足りない」という怖れを伴った確信と焦燥感を思わずにいられない。それがこんな風に優しい言葉で表され、美しいメロディーと確かな強い声で歌われるのを聴いた時に、ぼくは心から救われた気持ちになった。ぼくは暗黒の16歳を、この歌で、訳詞で救われたのだ。こればかりは一生変わらないぼくの人生に起こった事実。そして何よりこのレコードの存在がその証拠。

いくら五郎さんに「五十嵐正史と共演するのは嫌だな~梅ちゃんとが良いなぁ~」なんて酒の席でイジられても、中川五郎氏に足を向けてアタシは寝れないのです。

今宵のBGMは、ザ・ウォーター・ボーイズの「ディス・イズ・ザ・シー」の30年前購入LP。古くなるとLPは味が出て愛しくなるのに、CDは古くなると味もなく何だか悲しくなる。
先日出た新譜は通勤時毎日聴いているが、これまた捨て曲なしの名盤だ。ジョー・ストラマーが居なくなり、ポーグスにはもはや新曲は望めないが、マイク・スコットが、ザ・ウォーター・ボーイズが居る!

BGドリンクはトマトジュースでした。ではまた、ロケンロール!
スポンサーサイト

[edit]

CM: 0
TB: 0

page top

この記事に対するコメント

page top

コメントの投稿

Secret

page top

トラックバック

トラックバックURL
→http://soulbrothers.blog137.fc2.com/tb.php/815-49d00abd
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

page top

2017-05