周辺暮らしのロケンロール

関東を中心に活動中のごちゃまぜロックバンド、五十嵐正史とソウルブラザーズの公式ブログ

新宿中央公園越年支援ライブ終了! 

2015/01/01
Thu. 22:08

思ったよりは寒くなく、予報されていたにわか雨の心配も無さそうな大晦日の夕暮れ、都庁前の道をこれまで11年して来たことと同じようにギターを担ぎ充電式の大型アンプを転がし駅からの道を歩けば、「あぁ、やっぱりなかなかしんどいなぁ」といつものように思いつつも、足取りは真っ直ぐに新宿中央公園水の広場を目指す。

それでもこれまでと決定的に違うのは、今回、ぼくが勝手に大晦日ライブを新宿中央公園で敢行すると宣言してしまったことで、急きょ一日限りで開催されることになった新宿連絡会によるホームレスの人たちへの越年支援が、どのくらいの規模に縮小されて、いったいどんな風に行われるのか?それがこの日現地に行くまで分からなかったことだ。

というのも約1か月前の夜、誰も居なくなった今年の新宿中央公園をぼくはこの目で見ていて、その前から新宿連絡会が昨年で炊き出し中心の夏祭りと越年越冬支援を止め、敢えて歴史と数々の思い出が詰まった新宿中央公園という拠点を捨てて、一過性のイベントを強く打ち出し世間にアピールしようとする運動の在り方を批判的に検証し見直したことについて、ぼくは戸惑いつつも共感し賛同した上で、それでも大晦日の夜勝手に自分たちでライブをやろうという、はなはだ自分勝手な宣言の行き着いた先がどうなるのか、それの不安と期待とプレッシャーはこれまた勝手にいまだかつて味わったことのないものとしてぼくの痩せ肩にのしかかっていたのだ。

都庁を過ぎて前方に中央公園が見えると、水の止まったナイアガラの滝周辺に居るたくさんの人影がぼくの視界に入った。それは紛れもなく一見昨年までと変わらないホームレスのおっちゃんたちの集っている様子だった。ぼくは途端に視界が曇るのを自覚した。涙が瞬時にあふれて来た。この寒空の下で、お約束事としてホームレスたちが集まり炊き出しに並ぶのは決して素晴らしい事や正しい在り方じゃない。ぼくのような第3者の立場で、「黙って野垂れ死ぬな」とか「奴らにやり返せ」などの勇ましいスローガンを叫ぶ気には個人的にはどうしてもならないし、そのようなスローガンのかかる拠点に行きたいとは正直思わない(もちろん、そういう場所を否定するわけではない)。しかし、ここ新宿中央公園で静かに蠢くようにホームレスの人たちが肩を寄せ合っている場所にお邪魔して、おっちゃんたちの気持ちに添えられるかは分からないけれど、歌い演奏する行為がぼくにとって他に代えがたい重要な事だと確信をもって、ぼく自身に刻まれているのだ。考える事(自らを問う)と行動することの両方が絶対不可欠であることが、ぼくには何よりしっくり来る。

中央公園に入って、ぼくは真っ先に、いつもと同じ場所のステージ脇にある本部席に座っている新宿連絡会のKさんの所に行き、「勝手な申し出をしてしまいすいませんでした」と詫びた。新宿連絡会がどんな思いでこの拠点を捨てて、新たな運動への模索を始めたのか、そして年末の慌ただしさの中、この大晦日だけぼくの勝手な申し出をきっかけとして越年をやることにしたのか、その心中を考えるとぼくは何よりも最初に謝罪をしたかった。

でも1年ぶりにお会いしたKさんは、いつものはにかんだ笑顔で「いやいや、あなたのおかげでまたここに舞い戻っちゃったよ~」と言ってくれ、いつものようにお酒を差し入れてくれた。そうして、新宿連絡会が毎週ホームレスの人たち(仲間たち)に配布していて、年末は連日書かれているチラシをいただいた。12月31日付のこのチラシのタイトルは「一夜限りでも」。そこには、冒頭で新宿中央公園に一夜限り戻って来たことについて“一夜限りとは云え、俺らを呼び戻してくれた五十嵐正史とソウルブラザーズに感謝である”と書かれており、この公園で21年前にスタートした年末行事の事や、ぼくらがここで歌い出すちょっと前に起きた爆弾事件の事等々、本当に色々あった歴史が書かれていて、読んでいて気持ちが揺さぶられる。そして、“今回再びこの公園にもどってくるのは単なる感傷でしかない”。と書かれているのを読んだ時、ぼくは勝手に救われた気がした。次元はまったくぼくは浅はかだが、「なぜどうしてもここで歌いたいのか?」という問いに対しては、もう本当に感傷しかないのだった。あそこに静かに人が生きるために身を寄せ合い、つかの間ライブを楽しみカラオケに興じたり、酒を酌み交わしたり…そんな一時が無いのは、そんな一時を過ごせずに一年を終えてしまうのはあまりに寂しい。それが一番の気持ちなのだった。

連絡をくれたOさんとも再会し、そこでなんとこの急な呼びかけに例年ご一緒させていただいている名サックスプレーヤーの梅津和時氏も演奏しに来てくれるという!もう、ぼくはそれだけで胸いっぱいであり、何か語ろうとすれば後は涙が出て来てしまうという按配で、とにかく差し入れの日本酒をグビグビやってヘラヘラするばかり。
Kさんがマイクでこの一夜限りの越年支援の説明をするのを聞けば、当初ぼくは無謀にも無許可で勝手に公園内でライブをしようとしていたのだが(当然禁止事項)、新宿連絡会がちゃんと新宿区の許可を取って一夜この場所を使用出来るようにしてくれたことが分かった。テントはもうないけれど、吹きさらしではあるけれど、ビニールシートの上におっちゃんたちは支給された布団を敷いて被って、支給された煮込みをやそばを食べながら仲間たちと一夜を過ごせる。

そんなまったく予想外に、ぼくにとって最高にうれしくありがたく展開した大晦日、2014年37本目の最終ライブを、再会したおっちゃんたちと新宿連絡会のみなさんに聴いてもらい歌い切った。
後は梅津さんの名演を、みんなで一緒に歌詞を口ずさみながら楽しんだ。みんな自由に楽しんだ。
きっと一生忘れない2014年大晦日の夜、ぼくはこの縁に心から感謝して、この縁を大切に2015年もやって行こうと思う。

どうぞみなさん、2015年もよろしくです!今年も自由に書きまくり、歌いまくります。

今宵のBGMは、ニール・ヤングの「アメリカン・スターズン・バーズ」LP。年末年始は久しぶりにニール・ヤングにハマってます。
BG酒は菊正宗樽酒でした。ではまた2015年もロケンロール!

大晦日新宿中央公園ライブソウブラセットリスト
①ハレ
②そこからロック
③知床旅情
④アリラン 
⑤三ツ星さん 詩 竹内浩三
⑥結風
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