周辺暮らしのロケンロール

関東を中心に活動中のごちゃまぜロックバンド、五十嵐正史とソウルブラザーズの公式ブログ

ソウブラメンバーのタケサンシン君の元同僚であり、同世代でもある施設長A氏が昨年に続き今年もソウブラに声をかけてくれて、今年も高田馬場福祉作業所に歌いに行った。

ぼくが生まれて初めてギャラをもらったライブが、21歳の時ソロで歌った名古屋市の手をつなぐ親の会主催の福祉イベントであり(ギャラの5,000円はすぐに、ザ・ウォーターボーイズとジ・アラームのCDに化けた)、以来25年近く、今でも毎年5本以上は福祉関係のイベントで歌っている。

実は、今回のアトムフェスタ出演に関して新宿区の方からソウブラ出演に対して難色が示されていたという。
詳しい理由は聞いていないが、昨年のライブでは確か辞めたばかりの猪瀬元都知事をおちょくり、別フロアで東京電力がブースを出す中、アトムフェスタなら当然歌わなきゃと“廃炉!”も思いきり歌った。おそらく、行政の小役人諸氏からはそこらへんが「ヤバい」と思われたのかもしれない。
でも、その行政サイドの難色話を聞いてぼくがまず思ったのは「ちゃんと聴いてくれていたんだ~」といううれしさだった。特に自分を“ロケンローラー”とカッコつけて自称する人間にとって、役所や権力側からの難色はいわゆる“ハク”であり、自慢の種でしかない。要するに、難色示した小役人氏はまんまとソウブラを盛り上げる演出を担ってくれたというわけなのだ。

ここで盛り上がれないようなロックバンドはモグリであり、生ぬるいお膳立ての整ったどこぞのライブハウスに出演ノルマを支払い続けて、お仕着せのスポットライトを浴びたいだけ浴びるが良い。ただし、そこにロックは鼻クソほどにもないけどね。

けれど、この話は現在の公共が関わる表現の場において象徴的な事としてしかと心に刻んでおくべきだろうと思う。
つまり、基本すべて自粛なのである。何かが力をもって表現の自由を押し潰すなどは、こと一般下々の世界においてはまだないと言っても良い。しかし、末端市区町村行政が勝手に安倍政権の右傾化政策と空気を先読みし、ヘイトに勝手にビビっているのだ。彼らは決して「アイツラヲダスナ!」と恫喝などしない。ただ「いかがなものか?」とジワリと自粛を促す言い方をして来るのだ。それがここ最近話題にもなっている、これまで協力してきた市民団体による平和活動の後援を市区町村側が一方的に突然断って来ている行動原理だ。それがこんな圧倒的に知名度の無い一アマチュアロックバンドの、一区立施設出演にまで浸透して来ている空気なのだ。本当に日本人は“空気”という奴にとことん弱く、“空気”という奴にアホみたいに頼りすがって生きるのが好きだ。

そんな舞台裏話はあったけれど、今年もぼくらは昨年同様施設のみなさんの歓待を受け、そんな行政側の懸念を吹き飛ばすライブをやった。昼時の食堂に集まった大勢のお客さんたちを前に、オリジナル曲ばかりをアンコール入れて6曲熱く楽しく歌い切った。お客さんたちはみなソウブラの歌を楽しみ、合間にしゃべるぼくのMCにも一生懸命耳を傾けてくれる人も多かった。
そして一番前の席では、事前の行政側からの懸念をはねつけ今回もライブを実現させてくれた、施設利用者とライブを楽しむA施設長の姿があった。彼の姿をうれしく感じながら「歌うべき歌をちゃんと歌って良いライブをしなきゃ!」という気持ちが、最後までぼくの歌とギターに熱を込めさせた。

アンコール前の“廃炉!”のMCで、ぼくは鉄腕アトムのことを語った。ぼく自身はそれほど熱心な手塚治虫ファンでもなければ(“ブッダ”や“アドルフに告ぐ”は読んだが)、鉄腕アトムに詳しくもない。しかし、アトムのイメージはぼくにとっては苦悩する少年ロボットの姿であり、原子力を誇示するでも無く、ましてや原発や原爆を想起させるものでもない。それよりも科学のはらむ哀しみと非万能さの象徴のようなキャラクターに思える。そんなアトムなら、大人のエゴと嘘で塗り固めて重大事故が収束していないにもかかわらず、またもや原発を再稼働させることに絶対反対したであろうと語ってから“廃炉!”を歌ったのだった。アトムフェスタに参加してソウブラライブをこの日観た多くの人たちに、“廃炉!”の思いは共有されたと思う。それは決して政治活動でも運動でも示威行動でもない。ただただそれは人間性の発露としてのロックショーという、ぼくの大好きな表現形態以外の何物でもない。ただそれだけであり、それが革命にも成り得る。施設長A氏が自らの感性を守ってソウブラを呼んでくれたことと同じように。

ありがとう!アトムフェスタ。ライブにかけつけてくれた、施設長A氏とタケサンシン君共通の上司H川さんを迎えて飲んだ高田馬場の昼酒の美味かったこと!H川さんから何べんも愛を込めて「バカ者」呼ばわりされながら心地良く杯を重ねて、やはりぼくも何べんも「やっぱり人の縁こそが確かですよ!」とほざいたのであった。

11月2日アトムフェスタ セットリスト
①そこからロック
②これまでもこれからも
③ほんたうのさいわひを求めて
④三ツ星さん 詩 竹内浩三
⑤廃炉!
~アンコール~
⑥結風

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この記事に対するコメント

ソウブラ万歳!

アトムフェスタにふさわしい、心がおどるリズムと熱くハートをゆさぶる詩をありがとう。私も、利用者と一緒にソウブラの世界に入り込んで、たのしむこと楽しむことが出来ました。
鉄腕アトムの話しは、まさにいまの私自身のことをつつかれた。悩みながら前に進み、また悩み抜いてたどり着く結果。小さな頃見たアトムがよみがえり、ソウブラの詩と合わさったとき、これからの勇気と元気をもらいました。
本当にありがとう。また、来年もよろしくお願いいたします。楽しみにしております。

アラーキー #- | URL | 2014/11/05 06:39 * edit *

アラーキー万歳!
こちらも去年より良いライブが出来た手応えありました!
アトムの話は去年からの自分への宿題でした。ちゃんとぼくらの中のアトムについて語ろうと…。
だから本当に今年も声かけてくれてありがとう。アトムフェスタに参加するみなさんと、これからも良いライブ作りたいと思ってます。
H川さんといい、アラーキーといい、何だかホントうれしいご縁です。
これからもどうぞよろしく!今度ぜひゆっくり飲みましょう。

五十嵐正史 #- | URL | 2014/11/05 23:49 * edit *

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