周辺暮らしのロケンロール

関東を中心に活動中のごちゃまぜロックバンド、五十嵐正史とソウルブラザーズの公式ブログ

ロケンロールライフ492 

2014/09/10
Wed. 22:30

昨日、昨年まで新宿中央公園の夏祭りと越年越冬支援ライブでお世話になったOさんより、Oさんの隔月刊の個人新聞“新宿路上つうしん”が届いた。

B4一枚に裏表手書きの路上つうしんは、8月で113号を迎え、中央公園で歌い出した2003年からぼくはずっと愛読させていただいている。
毎号、巻頭にOさんとホームレスの人との短い会話が載るのだが、実はぼくはこの巻頭が大好きだ。
今回送られて来たつうしんには、26才の若いホームレスのあんちゃんとの短い会話が載っており、Oさんとあんちゃんとの4言程度の会話を読んだら、それだけでなにやら泣けそうになった。
毎回どこか言葉足らずのような、Oさんとホームレスの人たちとの会話は余白をたっぷりとった紙面にぽっかり浮かんでいるようであり、言葉の隙間から二人の表情や情景が浮かんで来る。

会話はいつもどこか微妙にかみ合っていない時もあるし、救いがない場合も多い。聞き手のOさんが「う~ん」と唸って終わることも。けれど、ぼくはいつもそこに路上生活の現実を見、そこに望みを、救いを見たような気になる。
聞き手Oさんとホームレスの人たちとの間にある距離、それを埋めるのは権利要求の為の闘いだけではない。拠点に集い声を一つに結集して示威行動を、イベントをすることだけではない。いや、むしろそういう一過性一方向のイベントは、関わる側にその時だけその気にさせて終わってしまう。嫌な言い方をすればそれは自己満足でしかない。

今年から、Oさんが関わるホームレス支援団体である新宿連絡会は、新宿中央公園を拠点にした大きな炊き出し&イベントである夏祭りと越年越冬支援を止めた。
このイベントが無くなったことを惜しむ声をぼくもいくつか聞いたし、夏と冬にあの場所でライブをすることがソウブラのライフワークだと勝手に思い込んでいたぼくにとっても、心にポッカリ穴が開いたような寂しさを感じているのは事実。
けれど、あえて拠点を作ることを止め、炊き出しではなく、おにぎりパトロールといった直接孤立しているホームレスの下に個別に出向く活動にシフトした新宿連絡会の在り方を、ぼくはやはり勝手に支持する。

目に見える示威行動、イベントとしての成功、そして数にモノを言わそうとする方法論ではすくえないもの、零れ落ちるモノがある。それを無視してでも突き進むのは、「黙ってないで声を上げよう!」とただ結集させ象徴的な祭りをやり続けるのはやはり、本当にこの社会の在り方、仕組みを変える方法としては違うのではないかと思えてならない。
でも、ぼくは夏祭りでも、連日の越年越冬という大イベントでも、どこか借り物のような中央公園にいつも忽然と現れた、自分たちの身の丈で手作りされていた新宿中央公園夏祭りと、年末年始の越年越冬支援が大好きであったことはいつまでも変わりはしない。

そんなソウブラにこれから何が出来るだろう?Oさんの路上つうしんや、新宿連絡会ニュースを読んだりしながらそれを考えている。少なくとも10年あの場所でお世話になった者として。
祭りがあった時も、ずっと一人のホームレスに近付き寄り添って来たOさんのつうしんは、それでもそこから始まりそこに終わる人と人との繋がり、関わりを毎回そっと教えてくれる。時代や世情や政治や反貧困がどう変わろうと変わりはしないことをそっと教えてくれる。

ちなみに新宿路上つうしんも、新宿連絡会ニュースもWEB上でも読むことが出来るのでぜひ。
2月に出た110号には、五十嵐の拙文と新宿中央公園に集う人たちとのことを歌った「ハレ」の歌詞が掲載されています。

路上つうしんと共にいただいたOさんからのうれしい依頼に、あらためてあの場所で歌って良かったと思う秋の夜長である。

今宵のBGMは、ボブ・ディランの昨年出た“アナザー・セルフ・ポートレイト”のディスク1。この時期のディランのアコギのジャカジャカ鳴る乾いた音が大好き。そしてどこか力の抜けた歌声も。
なんと近々ザ・バンドとの伝説の地下室セッション全曲が世に出るらしい。嗚呼、でも完全版は高くて今回も買えないだろうな~(泣)。

BG酒はキリン澄みきりでした。ではまた、ロケンロール!



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