周辺暮らしのロケンロール

関東を中心に活動中のごちゃまぜロックバンド、五十嵐正史とソウルブラザーズの公式ブログ

ロケンロールライフ26 

2011/03/30
Wed. 23:58

昨日(29日)職場で、初めて泣いた。

先週末から、地震のあった3月11日に自死しているのを発見された作業所通所者のことを、他の通所者の人たちにありのまま話し出した。当初は、地震の余波もあるし与えるショックと影響を恐れて、事実を伏せて病死ということでみんなには言おうと、そのシナリオまで考えていたが、このブログに書いた時点で、すべてをありのままに伝えようと決めた。
常にそうするのが良いとは思わないが、お墓もどうなるか分からない彼女を弔うのには、その最期の場所に行くしかないし、その場所がその人がもっとも好きな思い出の場所だったことをお姉さんから聞き、みんなにも訪れてほしいと思ったので、同僚2人にも同意してもらいぼくの判断と責任でそう決めた。

朝の会の後、みんなに伝えると、案の定大きな驚きの声が上がる。ぼくは緊張を覚えながら、努めて淡々と経過を話し、もし良かったらその場所に行って手を合わせてほしいと、中に激しく動揺している人はいないか注意深く見渡しながら伝えた。
ぼくの勤める作業所は、曜日によって人がだいぶ入れ替わるので、尾ひれがついた噂で話が広がらぬよう、今週も月曜、火曜と同じ話をした。が、中には何回も聞くことになる人も居て、ぼく自身も何度もみんなに報告するのが辛くなったので、火曜日は短めに話して、後は個別に伝えることにした。
個別に伝えるにしても、やはり相手が「いつか自分もそうなるんじゃないか」などと自分の将来を悲観してしまわないよう、相手の顔色を確認しながら丁寧に、声のトーンが上がらぬよう気をつけて話した。

火曜日の午後からだけ来る、もう10年以上作業所に通っている30代の女性にも、こちらから声をかけて事務室で2人きりで話した。ぼくが話すと、その人は「えーっ!」と一声驚いた後、そのまま黙って頷きながらぼくの話を聞いた。すると、次第に彼女の目から涙がポロポロこぼれ出し鼻をすすり出した。しかし、それでも黙ってぼくの顔を見ながら、涙を流し鼻をすすりひたすら話しに頷いている。この人は今、亡くなった作業所の仲間の事だけを、ひたすら偲んでいることがこちらに伝わって来た。それは、余計な動揺を与えないために感情を殺して話し続けていたぼくに、なんとも言えない安心感を与えた。
そうしたら、突然ぼくの涙腺も決壊し、話しながらオイオイ泣き出してしまった。ぼくが勤め出した時からの20年近い付き合いだった、亡くなったその人に対して流す初めての涙だった。寂しすぎた火葬の時さえも、悲哀に硬直してしまったせいか涙は1滴も出なかったのだ。
話はまだ途中であったが、後はただ「なぜだか分からねぇんだよ。分かんねぇんだよ」と言いながらぼくは嗚咽し、彼女に「泣いてやってくれ」と言うのが精一杯だった。

事務室で2人で泣いていた時間は不意の来客により、ものの1分ていどで、慌ててティッシュで涙を拭き途切れたが、ぼくはやっと泣けたことで、少し気持ちが軽くなった。

今、亡くなった通所者の定位置だった席に花が飾られている。思えば、ぼくが生まれて初めて花屋で買った花だ。

今宵のBGMはニーナ・シモンの73年発表の「ライブ・アット・バークレー」。この人のジャズともブルーズともロックとも言える独特のグルーヴと野太い声は、唯一無比。ニーナ・シモンのことは、初め友部正人さんが好きなミュージシャンと言っていたので知った。後にジョーストラマーも彼女の大ファンだったということを知った。
彼女のプロテストソングも、とにかく太くて力強い!ギターとベースとコンガ?と彼女のピアノとボーカルというシンプルな編成が、とてもカッコイイ!

BG酒はトリスハイボールでした。ではまた、ロケンロール!
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