周辺暮らしのロケンロール

関東を中心に活動中のごちゃまぜロックバンド、五十嵐正史とソウルブラザーズの公式ブログ

ロケンロールライフ406 

2013/12/04
Wed. 23:17

私の愛読している東京新聞では、連日特定秘密保護法案反対の論陣を張って熟読に値する記事を書いている。

試しに今日銀行で、久しぶりに朝日新聞を開いてみたら、やはり朝日でもニューヨークタイムスの支局長が盗聴癖の自国への戒めも込めて、情報公開に逆行する日本の特定秘密保護法案への反対を表明している記事を載せていた。全紙チェックしていないが、おおむね読売と産経以外はどこの新聞も特定秘密保護法案に反対を表明しているようだ。

そして連日のように、文化人や映画人、学者、幅広く表現者というくくりで有名無名実に多くの人たちによる法案反対グループが結成され、法案を通したい自公、みんなの党、腰砕けの維新らに圧力をかけている。
そして、石破にテロと言わしめた市民たちの止まないデモである。

ぼくが思うに、大手マスコミや芸能人の腰が重かった脱原発以上に、この特定秘密保護法に対する「反対」の声は瞬発力良く上がり、彼らにとっても反対を言い易いのではないだろうか。声が上がるのは単純に結構な事だし、大いに賛同したい。もちろん自分も反対の意を表明しつつ。

しかし、やはりどこかで醒めている自分をぼくは自覚している。あきらめているのでも反対運動やデモを否定するのでも全くなく、とにかくどこか醒めている。

石破茂のブログは言うまでもなく、明らかに自分を時にはお国のために涙を呑んで強権を発動し(今回は沖縄県選出議員への辺野古移設容認強要と恫喝)、民に嫌われても正しい政治を行っている悲劇(喜劇)のヒーローに見立てて書いており、彼のブログ全文からは、その沖縄に対して今回演じた悪者役への批判のストレスを、直接沖縄に向けたらさすがに(悲劇のヒーローを演じたくせに)論理矛盾を起こすと踏みとどまり(もしくはまたも重大な負担を強いることを一応自覚はしていてさすがに遠慮したか)、ふとかねてからムカついていた至近の官邸前デモに「こっちなら大丈夫」と矛先を向けたように読み取れる。

「お前ら能天気に反対だけ叫んでりゃ良いんだから気楽なもんだぜ」と、国内最大のプロテスタント教団信者の彼が思っているのは間違いないだろう。彼にとって、特に声を上げる民衆はどうしようもなく思慮の足らないバカとしか映っていないのは明らかだ(自分は思慮深き恫喝者)。それだけ、彼のブログの文章はとても分かりやすい。頭隠して尻をまったく隠していない。本音を隠そうとして本音を書いてしまっている。
報道ではデモをテロ発言した部分だけが載っているが、ぜひ全文を読んでみることをお勧めする。と言うのも、絶対彼はそのブログ全文をもって言いたいこと(本音)を上手くまぶしたつもりで、世間に公表するために書いているからだ。

そこで何とも奇妙な気分になる。
彼はブログという公表手段を使い自ら好んで書いて、本音を吐露せざるを得ない人間であり、その点はぼくと全く同じである。その本音を民に吐露したくて同情してもらいたくてたまらない人間が、特定秘密保護法案を強行成立させようとしている。しかもそれは自分たち政治家よりも、さらに官僚にとって実に都合の良すぎる法であるのに!

考えれば考えるほど分からない。ただ、ぼくは彼のブログを読んだ時にまず興味深く“読めて”しまい、彼の文章についてそれなりに考えてしまえた。それに反して(単純に比較出来ないが)法案に反対する者達の個人の声としてのネット上の言説やFBなどのコメントに、考えさせてくれるほどの“言葉”があまりなかったことが、ぼくをして醒めさせている要因の一つであることは間違いない。「テロってやりたい」などの雑極まりない言葉を画面で見つける度に(ぼくも似たような言葉を使ってしまうが)、ぼくはたとえ法案を廃案に追い込めたとしても、決してこの国は変わりはしないとどこかで思ってしまう。

もちろん、石破の言説はあたかも読み手に気を使った文体に見せて、沖縄を踏みにじった事を正当化しデモに八つ当たりいている許されないものであり、その真意を暴き、たとえ奴がそれで水に落ちたとしても、敬愛する魯迅が「フェアプレイには早すぎる」に書いたように、彼の権力を一切剥ぎ取るまで水に落ちた犬をさらに打つが如く、徹底的に叩くべきだ(だが、たいてい日本の政治家は水に流されいつの間にやらみそぎが済んで戻ってくる)。

ぼくはどうしても、2006年に障害者自立支援法が成立してしまって以降、この国で民が生きるということが根本的に変えられてしまったと思っている。それ以降の法や制度の考え方はすべてこの自立支援法に埋め込まれた思想に則って作られていると思えてならない。ちなみにこの自立支援法も高級官僚村木厚子を中心とした官僚たちが描く国の絵図に基づいて作られたものだ。

日本の障害者福祉史上最大級に盛り上がったと言われた反対運動は、法が成立した途端に「いかに法内で上手くやって行くか」運動にまるで一日の内に切り替わってしまった。ぼくが、人生で最も強烈に実感として日本人を感じた出来事だった(しかし、屈せぬ者達が法に対して違憲訴訟を起こし、事実上勝利と言える和解を勝ち取ったのにひっくり返され悪法は生きて現在も在る)。

ぼくにとって、障害者自立支援法との闘いが今も続いているように、特定秘密保護法案との闘いも長くなることを今はただ覚悟している。時折自分の中に在る石破にハッと気付かされたりしながら、それでもやはりぼくも本音をちりばめた言葉をこれからも書き連ねて行くことだろう。時に「分かってほしい」「同情してほしい」なんていう心情も気付かれたりしながら。少なくても読むに堪える言葉で勝負して行きたい。

今宵のBGMは、明日来日公演観に行きます。アイルランドが誇るアコーディオン奏者、シャロン・シャノン&フレンズの2001年発表の“ダイアモンド・マウンテン・セッションズ”。ご存知「ゴールウェイ・ガール」を始め聴きごたえあるミュージシャン達とのアイリッシュサウンドセッション。「ゴールウェイ・ガール」はスティーヴ・アールの自身のアルバムバージョンとミキシングもしくはテイクが違うみたい。
ライブでどんな曲をやるのか実に楽しみ!

BG酒はホワイトハイボールでした。ではまた、ロケンロール!
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