周辺暮らしのロケンロール

関東を中心に活動中のごちゃまぜロックバンド、五十嵐正史とソウルブラザーズの公式ブログ

ロケンロールライフ400 

2013/11/06
Wed. 23:00

昨日は豊島区のグループホーム見学、今日は川崎の臨海地帯の障害者雇用の募集をかけている会社見学と、連日出張であった。

ぼくは決して外向的な人間ではない。初対面の人とすぐには打ち解けられないし、自分から積極的に話しかける方でもない。
そんな人間だが、職場では外交的役割を担い名刺交換もすれば、交渉および話し合いの窓口担当者もしており、そのことが何とも自分で不思議に思ったりする(バンドでもそうだ)。

今日は、川崎駅から市バスに乗って現地に行ったのだが、ぼくが認識していた会社見学は、実は見学会という複数の参加者のツアーであることを待ち合わせ場所に行って初めて知り、しかもぼくと就労を希望しているぼくの働く施設の通所者以外はみなスーツであった。
ぼくはそもそもスーツを持っていないのでいかんともし難かったが、「職場見学」と聞いて通所者氏にはぼくから「あえてカジュアルな恰好で良い」と指示していた。いやはやアテにならない窓口担当者である。でも開き直って堂々としていたらそんなに違和感なかったし、何でもかんでもスーツっていうのも逆に変だと思う(って、ただ自分がスーツ嫌いなだけなのだが)。

川崎駅からの市バスの車窓風景は、ぼくが生まれてから3歳まで過ごした懐かしい地名「藤崎一丁目」やら「台町」を過ぎて行ったが、もちろん覚えている風景はなくただ見慣れない光景が続くばかりであった。

今日参加したぼく以外の障害者の就労支援に関わる人たちは、神奈川の福祉法人が運営する就労支援センターの方と障害者の就労支援をしている株式会社の方であった。
説明するまでもないが、障害者自立支援法により民間の営利企業が障害者福祉事業に参入出来るようになったのだが、あらためて株式会社の方から名刺をもらうと、「へぇ~っ」と世の中変わった感を抱かずにはいられない。

そしてさらに「へぇ~っ」だったのが、その方や就労支援センターの方の企業側への積極的なアプローチと自分の紹介者を売り込む積極さだ。それこそ企業様、企業様とへりくだりつつ押して行く姿勢は、それに完全に出遅れている自分を認識しつつも、ただただ感心しながら見ていた。
しかし、選考前に実習をさせていただく話の時に、一人の支援者が「全員同じ条件で企業様の最も忙しい時間帯でやらせてみてご判断を」と要望したのに対して、ぼくは我が通所者氏に確認した上で「私どもは、あくまで本人の就労希望の時間帯でお願いします」とお願いし、企業側も了解してくれた。そもそも募集の用件は週20時間であり、その中で自分のやれそうな就労時間帯と日数を決めて良いことになっていたからだ。

いくら雇っていただく立場だからと言って、企業様企業様と相手を立てるにしてもほどがある。実際こちらにも会社を選ぶ権利はある。殊に障害者雇用における企業とのマッチングは、本人の出来得る事を掛け値なしに提示し、障害者雇用をしようとする企業側にも環境整備などで協力してもらわなければならない。
実際大げさな売り込みなどまったく不要なのだ。

就労支援だけを専門とはしていないぼくの職場は、こちらから通所者に就労を勧めること等は一切しない。
通所に慣れ、本人に自然と就労の意欲が芽生えこちらにそれを伝えてきた時に、良くも悪くも現実的に就労するために必要とされているハードル(いわゆる職業準備性)を提示して、それを越える準備が整ったら一緒に職探しから面接同行、就職したら職場定着の支援までを行う。

しかしぼく個人は、いわゆる企業への「就労」が絶対的に必要なことだとは思っていない。
働くことは大切なことだし意義あることだが、企業への就職となるとそれなりにリスクが大きいのも事実で、殊に精神障害の人たちには、相当なストレスがかかるし心をすり減らして自分自身を見失ってしまう可能性も高い。何より雇う企業側もまだまだ精神障害について「知らない」所が多いのだ(そう言えば先日、某都立病院精神科のDrが突然「もっと患者を就労させるべき。週1日働けば良い職場を開拓するべきだ」などと言って職場に乗り込んで来たことがあった。こちらは懇切丁寧に現実社会の厳しさをその御仁に説く羽目になったのだが、実際精神科医にも世間知らずが結構多い)。

それでもこの間の法定雇用率の改正等により、10年前とは隔世の感の如く精神障害者への求人は増えて来たのも事実。だからと言って、ぼくには彼らへの積極的な就労支援が「ビジネスチャンス」だとは、地球がひっくり返っても思えないのだ。

そういう意味で、障害者自立支援法は本当におかしな法律だ。
就労継続支援B型事業所は、ひたすら働く力のある障害者を事業所の戦力として囲って外に出さず(要するに就労させない)、就労移行支援事業所では八方手を尽くして障害者を売り込み就労させようとする。
つまり、それぞれの事業体はそうすることで報酬を得られる法の仕組みだからだ(もちろん、どこもそのことを前面に打ち出したりはしない)。
ぼくにはそういう事業の在り方がおかしく思えてならない。画一的で歪んだ積極さと一生懸命さを生み出す温床にしかならんのじゃないかと思えてならない。

久しぶりの、夜の川崎駅前の街の灯りがまぶしくて、銀柳街あたりで一杯ひっかけたくなったが我慢して、通所者氏と別れてキリンの“澄みきり”の待つ我が家へ帰るべく南武線の乗客となった。

今宵のBGMも、ザ・ウォーターボーイズの「フィッシャーマンズBOX」。
BGドリンクはトマトジュースでした。ではまた、ロケンロール!


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