周辺暮らしのロケンロール

関東を中心に活動中のごちゃまぜロックバンド、五十嵐正史とソウルブラザーズの公式ブログ

新曲! 

2013/10/02
Wed. 23:05

先週から、毎日通勤時にCDウォークマンでティム・ハーディンの「ライブ・イン・コンサート」を聴き続けている。

彼の本当に短い絶頂期の、1968年のニューヨークでのライブ(と言うより、まさに実況録音と呼ぶのがふさわしい)を収録したこのアルバムは、ティム・ハーディン本人をして「自分の最高傑作」と言わしめた作品。

何と言ってもアナログ起こしが明らかな音の耳触りが素晴らしいし、良い感じで雑な編集が逆にライブ感を出していて高揚させる。
それにしても思うのは、最近の巷で流布しているヒット曲(ロック系含む)とのあまりの音の違いだ。
たとえ同じ楽器やバンド編成の音でも、ぼくには全然別物のように聴こえる。
おそらく、現在の流通している音楽は、編集段階でそれぞれの楽器の音にすべてリミッターをかけて音圧を最大限まで上げているのだと思う。だから、まったく音に隙間が無く有無を言わさずすべての音が耳に飛び込むようになっている。要するにどんな曲もやたらとやかましいのだ。
ぼくはそういう音が好きになれない。

そんな古道具みたいな匂いと安心感のある音のティム・ハーディンのアルバムを聴いていたら、どうしても大好きな曲「リーズン・トゥ・ビリーヴ」を訳したくなった。自分の歌詞を勝手に付けるのではなく、あくまで原曲を真正面から自分なりに訳してみようと思い立った。

この歌、実に色々なミュージシャンにカバーされている名曲で、ざっと挙げるだけでもロッド・スチュワート、カーペンターズ、ジョニー・キャッシュなど超有名どころが歌っている。
中でもぼくは、大好きなイギリスのプロテストシンガー、ビリー・ブラッグが女性シンガーとデュエットしているバージョンがベストで、ユーチューヴで観るたびに落涙しそうになるほどだ(女性シンガーの声がまた素晴らしい!)。

そんなそうそうたる面々のユーチューヴに交じって、ひっそりとティム・ハーディン本人の亡くなる1年前のスタジオライブ風の映像がある。プライベートビデオ風のその映像を、ぼくは辛い気持ちになりながらも思わず観てしまう。
そこには往時の印象の欠片もない、38歳にしてすっかり年老いてしまった酒疲れしたようなおっさんが、それでも淡々と自身の名曲を弾き語っている。ぼくはこの不運のかたまりのような、それでいて歌が現在も愛され続けているシンガーソングライターにずぶずぶハマってしまったようだ。

信じる理由
詞 曲 ティム・ハーディン
訳 五十嵐正史


気のすむまで話を聞いてあげたら
君のことを信じられるだろうか?
ぼくを悲しませさらに嘘をつく君を
信じる理由がまだあるのだろうか?

君みたいな人はとても生きにくいだろう
分かってくれる人もない
君はいつも与えられた挙句に
放っとかれるのさ

もう少し君の話を聞いたら
ぼくの考えは変わるだろうか?
泣いているぼくにさらに嘘を重ねる君を
信じる理由がまだあるのだろうか?

君みたいな人はとても生きにくいだろう
分かってくれる人もない
君はいつも与えられた挙句に
放っとかれるのさ




日本盤CDに付いている日本語訳は、とにかく言葉数が多くて逆に歌の内容が分かりにくくなってしまっている。
例えば最初の1、2行目などは、
“ずっと君の言うことを聞いていると 全部それが真実だって信じる道に行ってしまいそうだ”となっていて、とてもじゃないがメロディに入りきらないし、説明的に過ぎると思う。それに、原詩の冒頭にある「if」が生かされていない。それでぼくは「もし、~だったら~だろうか?」という疑問形にしてみた。

サビの訳詞はさらに違っていて、
“きみのような人を捨て そうして他の誰かと暮らすことができるだろう 君という人はいつも僕に自分のことを忘れさせ すべてを捧げようという気持ちにさせてしまう”となっているのは、ぼくにしてみたら全く原詩を無視した意訳としか思えず、ちょっとひどい。まぁ、ぼくもかなり意訳と言えば意訳なのだけれど、原詩にある「君のような人は~生きるのが辛い」というのは絶対生かしたかった。と言うか、ここがこの歌の肝だと思うから。

まだしばらくは、かつてボブ・ディランから「この国で最高のソングライター」と称されたティム・ハーディンという沼に、幸せに浸かっていよう。

今宵のBGMは、自宅の部屋でバンドメンバー集めて録音したという「ティム・ハーディン2」。地味にウッドストックの未公開映像の中で歌っていたヒット曲「イフ・アイ・ワー・カーペンター」収録。

BG酒はホワイトハイボールでした。では今週末は今年で20年!連続出演の大田区久が原福祉園「きらら祭」ライブでロケンロール!(ライブはPM2:00~30分間。入場無料)



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