周辺暮らしのロケンロール

関東を中心に活動中のごちゃまぜロックバンド、五十嵐正史とソウルブラザーズの公式ブログ

ロケンロールライフ373 

2013/08/26
Mon. 22:39

森の秋は突然やって来る。

昨日までまだツクツクホーシやヒグラシが鳴いていた森が、今夜仕事から帰って来ると一斉にコオロギの涼やかな鳴声に取って代わられていた。
毎年感じるのだが、一体何か合図でもあるのかと思うほどの実に劇的な交代劇であり、何となく力尽き命尽きた蝉達が森の中集団で落ちて行く様がイメージされ、何とも寂しく行く夏が惜しくてならい気持ちになる。

小学校も今日から夏休み明け(と言っても2学期制なので新学期ではなく、前期(1学期)の続きとのことで、何だか変な感じ)で、二人の娘も久しぶりに登校して行った。

昨日の午後、まだ蝉時雨だった森を長女の茜と歩きながら「今年の夏休みはどうだった?」と聞けば、「う~ん、何か平凡な毎日が多かった」との返事。「ハッハッハッ」と父はカカ笑い一閃後、「毎日がお祭りなんてあるもんか。夏休みと言ったって何も特別な日々が用意されるわけでもない。平凡結構!それでもその平凡な日々も一日とて同じ日はない。そんなもんだべ」と応える。

そんな話をしていたら、森の中で父は急に便意を催し娘に「う~む、これはいかん。ちょっとそこらで野グソをしよう」と切り出し、ちょうど良い藪を探し出すと、「お願いだから父ちゃん止めて、こんな所で野グソするくらいならもらして!」と懇願するので、やむなく早歩きで便意をこらえながら(最近相当お腹がゆるく、ガスを出したら一巻の終わりで噴射してしまうので、かなり必死に我慢しなければならない)、森を一たん出て読売ランド脇の公園の公衆便所に駆け込み、間一髪間に合った。

汗を拭き拭き便所から出て来た父は、茜に「この通り、いつもの森歩きだって今日は特別になったろ?」とうそぶくのだった。

この日は、久しぶりに森の外れまで足を延ばし、ぼくの書いた歌「残された場所で」の舞台となった、住民運動で止めているマンション建設予定地に行ってみたら、何とそこに重機が入り基礎工事がいつの間にか始まっていた。
ライブをさせてもらった反対運動の拠点であるお宅とその周辺には、違法建築の指摘を受けたはずのマンション建設に反対する幟がたなびいていたが、なぜ建設が強行されたのか状況は知れなかった。

ぼくと娘は周囲をしばらく歩きまわってからブルーな気分のまま森に戻った。
「またも結局住民側は負けてしまったのか…」父が吐き捨てるように呟きながら歩いていると、茜が「父ちゃん見て見て!」と前方を指さすのでそちらを見やれば、そこには雨上がりの暖められた森の地表から蒸気が発生していて、霧が立ち込めたようになっていた。いわゆる森のサウナである。
ぼくと茜はその蒸気の中をずんずん入って行き、二人で思いきり深呼吸しながら歩いた。地表は天然の腐葉土でフカフカであった。夏を鳴ききった蝉もきっとこの森の土に還るに違いない。人間だけがその循環から逸脱し、それに逆らい止まらなくなって突き進んでいる。

森こそが生きていると思えてならなかった。

今宵のBGMは、ザ・バンドの72年発表のライブアルバム「ロック・オブ・エイジズ」。
2001年に未発表10曲が追加された2枚組CD。追加曲にはこの時ゲストで出演したボブ・ディランの4曲を含む。どうしてもそればかりを聴いてしまう。74年のロッキンなザ・バンドとのライブとも違う、かなり泥臭いルーズな演奏で実に味があるのだ。何やっても聴かせてしまうディランの真骨頂ライブ。

BG酒はホワイトハイボールでした。ではまた、ロケンロール!



スポンサーサイト

[edit]

CM: 0
TB: 0

page top

この記事に対するコメント

page top

コメントの投稿

Secret

page top

トラックバック

トラックバックURL
→http://soulbrothers.blog137.fc2.com/tb.php/567-7891c53d
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

page top

2017-10