周辺暮らしのロケンロール

関東を中心に活動中のごちゃまぜロックバンド、五十嵐正史とソウルブラザーズの公式ブログ

ロケンロールライフ362 

2013/07/30
Tue. 23:46

今日は昼から、施設の利用者と共に2回目となるGA(ギャンブラーズ・アノニマス)に参加して来た。

場所は前回と同じ都内某大学の教会施設。
この回に参加したからかどうかは分からないが、ぼくの所の施設利用者氏は、前回参加以降ギャンブルに手を出していない。
たかだか1回GAに参加しただけで、その人の性格や嗜癖が変わるとは思えないが、少なくとも今までの彼が持っていなかった自分を見つめる新たな目を持つことは出来たようだった。

それを感じたので、その自分を見つめる目を定着させるためにも、あまり間隔を空けずに参加した方が良いと思い、幸い本人も意欲的だったので、流行言葉で言えば「今でしょ」ということになり出かけた(GAは基本的に毎週開催されている)。

それに、ぼく自身前回初めて参加して、GAの在り方に興味を持ったのも事実であった。

2回目ということもあり、この会のリーダーを始め何人か前回も居た人は顔を覚えてくれていたようで、挨拶を交わして会場入りする。
でも、ことさらに歓待されるわけでもなく、感じ方によってはけっこう素っ気なく感じるくらいの一瞬「参加して良いのかしら?」と思ってしまうような雰囲気ではあるが、ぼくにはこれがそんなに嫌ではなく、逆に変に気を使われないことの居心地の良さを感じ、10人程の少人数でも息が詰まるような緊張はない。

おそらくそれは、参加者の人間性と自身も依存症当事者でもあるリーダー氏の、ぶっきらぼうで朴訥な雰囲気によるものであり、ひいてはGAの基本原理であるところの、誰かが導くのではなくあくまで参加者の自由意志を尊重する姿勢が貫かれているからだろうと思われた。

ぼくは思わず、新人職員の頃に研修に出された、心理学を学ぶ臨床心理士たちの研修での嫌な経験を思い出してしまう。
それは仕事が終わってからの夜の研修であり、初めて行く場所(確か飯田橋)だったので10分ほど遅れてしまって、某クリニック内の小さな部屋に「遅れてすいません」と言って入ったところ、すでに来ていたやはり10人くらいの参加者は一言も返さずに、ぼくを黙ってジッと見つめている。
ぼくは、慌てて遅刻した理由を述べてあらためて謝罪して席に着こうとしたら、リーダー役の人間が「さぁ、今の彼の言動から読み取れる心理を分析しましょう」といきなり言い出し、参加者がぼくの心理状態や行動から読み取れる性格傾向まで発言し出したのだ。

ぼくは腹立つやら恥ずかしいやら、それぞれ何たらセラピストという肩書を持った、能面のような顔つきの怪しい心理士達に囲まれて針のむしろの上で苦痛な時間をやり過ごした。後日、知り合いの心理士に聞いたら、その手の研修は分析されてどれだけ感情を揺さぶられるか分からないから、たいてい安定剤を飲んで参加するものだと言われて、ゾッとした。

それからしばらく誘いのハガキがしつこく来たが、ぼくは二度とその研修には行かなかったし、心理学や臨床心理士に対して悪いイメージを持ってしまった。少なくとも、あれこれ人の心を分析して悦に入る行為(そして、言を弄したりの心理操作で人をある方向へ導こうとする)を軽蔑するようになった(と言うか、それで何が解決するわけではないことを知った)。

しかし、このGAにはそんな偉そうな立場も目的もない。
あるのは、「ギャンブルをやめたい」意志のある人がここに居て、それぞれが語る自身の体験を、批判や意見などで口を挟まず聞く姿勢だけだ(途中退席も可能だし、コーヒーを入れに行っても良い)。

この日印象に残ったのは、ギャンブルを今の所止められている人(数か月から数年まで様々)の多くが、「自分が変わったのかどうかは分からない」と言ったことだ。
はっきりしているのは、「今」止まっているという事実だけ。明日はどうなるか分からない。だからこうしてこの場が必要であり、GAに参加し続けていると。
ぼくは参加者一人一人の、時に口ごもり言葉を探しながら、それでも真摯に率直に発言する姿に前回同様心を打たれ、人がドラマチックな仕掛け無しに自然と癒され、回復して行こうとする現場に立ち会っていることを感じた。

我が利用者氏も、前回よりさらに自分のことを語り、みんなから「ありがとうございました」とお礼を言われた。
こんな小さな場所が確かに在り、そこでお互いの非力、無力を了解し合ってこの日一日を生きるために語り合い続けている。ただそれだけのことだけど、本当に大切な事は、必要な事はとてもシンプルなもの(行為)であることをぼくはこのGAに参加して再確認させてもらっている。

今宵のBGMは、ジョン・ハイアットの「ミスティック・ピンボール」。思えばこの人もアルコール、薬物依存に陥り、奥さんの自殺という辛酸をなめて来た人。そして、このアルバムはどこまでもシンプルに、大らかでポジティヴなバイブレーションに溢れている。
このアルバム中の2曲にインスパイアされて、現在新曲を構想中!

BG酒はホワイトハイボールでした。ではまた、ロケンロール!



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