周辺暮らしのロケンロール

関東を中心に活動中のごちゃまぜロックバンド、五十嵐正史とソウルブラザーズの公式ブログ

前夜高円寺を満喫した翌日の昼には、埼玉県は蕨駅近く(住所は川口市)の渋~い焼き鳥屋「㐂よし」に居た。週末だけの、プチ旅のうた歌い気分である。

このカウンターだけの店内でこれから繰り広げられる、劇団チャリカルキの公演「デリリオ」に、ぼくは5年ぶりにゲストミュージシャンとして出演し、劇中で3曲歌う。

ぼくと同い年の店内、44年間焼き鳥の煙を吸ってきて、良い感じに黒光りした壁を見ているだけで何だかほっこりしてしまう。あらためて44年て、けっこうな時間だと思う。
しかし、ほっこりしているぼくのそばで劇団員たちは何やら大慌て。どうやら忘れ物を急きょ取りに行くことになり、戻りはどうしても開演時間のPM2:00を過ぎることが確実なので、急きょそれまでぼくがミニライブをして繋ぐという話でまとまる。
こちらとしては、ノープロブレムの望むところ。少しでも多く、ちっとでも深くこの愛する劇団チャリカルキに関わりたい気持ちマンチクリンなのであります。

そんなこんなの本番前に、店主Iさんが㐂よしさん恒例という、豪華なボリューム満点のコロッケ&メンチカツ定食をふるまってくれる。
基本的に本番前は食べないアタシだが、皿に乗った由緒正しい定食を見て、昨夜もたいして食っていないことも思い出しガツッと食いつけば、美味に箸は進み続け、気付けば劇団員の誰より早く平らげてしまった。これって自分的にとっても珍しい画期的な事。

開場時間と共に、お客さんが続々とやって来て、上尾市在住の同僚のK田さんや実家の義妹、昨夜も高円寺で一緒だったさいたまの江上さんも来店。そして㐂よしの常連さんやチャリカルキ公演の常連さん(その両方である方も)で席はどんどん埋まって行く。
全国で20公演以上する今回のお芝居を、こうして毎回ほぼ満席にして行くチャリカルキの底力にただただ感心。ソウブラもかくありたいと思う。

Uの字のカウンターを挟んでお客さんたちと向き合い、団長のビーグルさんに開演が遅れることのアナウンスと共に紹介されて、まずはオープニングライブで3曲歌う。
せっかくなのでと、新曲に挑戦しつつ場に自分を慣らして行く。初めてぼくのうたを聴くだろうお客さんたちの反応もなかなかでホッとする。

そして、20分遅れての公演がいよいよスタート!
まだ公演が残ってるので、こらえてネタばれは控えるが、今回の本(ストーリー)はホントに素晴らしい。
まず、基本がミュージカルじたてなので、どんな店内であろうと歌い回り踊る役者の身体能力と表現力に眼が釘付けになる(豚役のビーグル大塚さん、チキン役の森耕平君、そして雌牛役の菅野さおりさんの見事なコンビネーション)。
そして、ファンタジーのような展開の中からだんだん日常のありふれた小さな、それでいて何物にも代えがたい愛しい出来事が立ち上がって来る。

ゲストのぼくの役どころはと言うと、一言で言えば、この世に生まれるずっと前に見られた夢の存在なのであった。これだけ聞けば何のことだかさっぱり分からないだろうけど、ホンとそういう役なのである。決められたセリフはない役だったけれど、物語の展開としてはなかなか重要な役であったと勝手に自負している。

も一つぜひ特記しておきたいのは、この劇の主演女優である日和佐美香嬢に、アタシは劇中「この人おっさんじゃない!」と罵倒されるのである。これはゲストに応じて変わるセリフなので、つまりアタシのためだけのセリフであるのです。日和佐嬢に指さされて「おっさん!」と言われた時の何とも言えぬ恍惚感。クスクス笑うお客さんの良い反応を受けて、アタシも一世一代の泣き笑いの顔で名演したのでありました~(笑)!

ラストでヒロインが、小さくそして愛おしい現実の変化を知り、それを受け入れた瞬間の演技には、間近で観ながら思わず落涙し目頭を押さえた。
チャリカルキが描く、決して大げさな話でない、小さなつつましい日常のありふれた幸せのまさに真骨頂と呼べる素晴らしいエンディングであった。

終演後、舞台であるカウンターに呼ばれてぼくも劇団員と一緒に深々と頭を下げると、何とも言えない清々しい感動が込み上げて来た。ありがとう!チャリカルキ。

ぼくは、この日の劇中歌で人前で初めて歌う新曲「よそ者のバラッド」を披露した。
自分の近しい者、記憶も含めて「愛しい」という気持ちが、この物語とどこか関連していると思えたからだ。
そうしたら終演後好評をいただき、誰かから「この劇のために作ったの?」と聞かれて実にうれしかった。
自分の歌う歌で、この素敵なお話とコラボ出来たことが何よりうれしかった。

まだ続くチャリカルキの公演の旅の無事と成功を祈りつつ、ぼくは5年前の彼らとの共演の直後に作った「ぼくらが創った夜に」を口ずさもう。


五十嵐正史チャリカルキ公演ソロライブセットリスト
劇前
①心へと続く扉を開けて
②変わらない夜道
③歩け 詩 西原裕美
劇中
④ぼくらが創った夜に(チャリカルキに捧ぐ)
⑤よそ者のバラッド
⑥抵抗の歌

打ち上げで、江上さんやお客さんたち、劇団のみんなと店主のIさんと夕暮れの蕨駅前㐂よしで飲んだ酒の美味かったこと。
また、ぜひ飲みに行く!また素敵なお店と出会ってしまった…。
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