周辺暮らしのロケンロール

関東を中心に活動中のごちゃまぜロックバンド、五十嵐正史とソウルブラザーズの公式ブログ

竹内浩三① 

2013/06/12
Wed. 23:56

久しぶりに、大好きな詩人竹内浩三(1921~1945)の詩に新たに曲をつけたので、これから不定期にこれまでぼくが曲をつけた彼の詩を紹介しつつ、彼のことを語って行こうと思う。

今回曲をつけたのは、彼が10代(旧制中学時代)の半ば頃に書いたと思われる「しかられて」という詩。
このような素直で童心溢れる、それでいてまるで歌われるのを想定していたかのようなリズムの整い方は、早い時期から彼が自らの詩情をちゃんとコントロールして作品化出来るクールさを持っていたことを物語る。

このクールさが、後年(といってもわずか数年後)命を奪う戦争に対峙した時にさえ、「日本が見えない」や「骨のうたう」という、哀しくも徹底的に日本と自己を客観視した名詩を創らせたのだと思う。
ゆえに、この童心の詩がぼくは涙が出るほど愛おしい。

しかられて
詩 竹内浩三 曲 五十嵐正史

しかられて
外へは出たが
我が家から
夕餉(ゆうげ)の烟(けむり)と
灯火(ともしび)の
黄色い光に
混ぜられた
たのしい飯の音がする
強情はってわるかった

おなかがすいた
風も吹く
三日月さんも
出て来たよ
あやまりに
行くのも
はずかしい
さらさら木の葉の
音がした

先日のあるぽらんでの、片岡一郎君との活動写真ライブ用に作った曲(映画「ザ・チート」の、貴婦人たちの野外パーティーのシーン用に作った)が我ながら中々良い感じだったので、いつか詩をつけようと思っていたら、時折ページを繰る竹内浩三詩集中のこの詩が目に留まり、ギターを合わせて口ずさんでみたらドンピシャ!
ぼくにとって、彼の詩ほど曲をつけやすい詩はない。きっと彼は歌いながら詩を書いていたに違いない。
毎回彼の詩と、ぼくのメロディーが重なる瞬間は、背筋がゾクッとするような興奮を覚える。ぼくは勝手に彼がやって来たと思ってる。そんな夜は、森の匂いを含んだ夜気の入る我が小部屋で、ゆっくり彼と酒を飲み交わしているつもりになって、全集のページをゆっくりめくって語り合うのだ。

そして今日はもう一つ、おもしろい彼の作った替え歌をご紹介。
これも彼が実家のある三重県宇治山田で過ごしていた10代の頃の作品だ。

ヒノクルマ(ヒノマル)

アカジニクロク(シロジニアカク)
ゼーキンアゲテ(ヒノマルアゲテ)
アークルシイヤ(アーウツクシヤ)
ニホンノクニハ(ニホンノハタハ)

クロジニノボル(アサヒニノボル)
イキオイミセテ(イキオイミセテ)
アアイタマシヤ(アアイサマシヤ)
ニホンノクニハ(ニホンノハタハ)

これまで、読みながら10年以上スルーしていたこの替え歌が、アベノミクス(アホノミクス)で投資家と大企業だけが浮かれる今の日本社会と、手取りが下がり続け、ジリジリと追い詰められている我が家の家計の現実にピタッと来て、先週金曜の官邸前抗議デモで聴いた哀しい「君が代」の替え歌の印象とも相まって「歌ったろか!」という気になり、ギターで早速アレンジして(雰囲気は、高田渡さんが良く歌っていた「こいのぼり」の替え歌風)家族に聴かせたら、母ちゃんと茜がえらい面白がってくれた。

これからも、こんな風にゆっくり竹内浩三のことを語って行くのでよろしく哀愁!

今宵のBGMは、ベン・ハーパーのサードアルバム「ザ・ウィル・トゥ・リブ」。BG酒はホワイトハイボールでした。サイコーにおもろい男だった竹内浩三に乾杯!ではまた、ロケンロール!!
 
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