周辺暮らしのロケンロール

関東を中心に活動中のごちゃまぜロックバンド、五十嵐正史とソウルブラザーズの公式ブログ

ロケンロールライフ301 

2013/01/20
Sun. 22:44

凍てつく寒さの週末であったが、金曜(18日)の夜は吉祥寺のろで、さながら新年会の如く仲間と楽しく美味い酒を飲み、のろならではの良い時間を過ごし、土曜(19日)の夜は三鷹バイユーゲイトで、今ぼくがもっとも「歌わずにいられない」思いをライブから感じるシンガーソングライターの中川五郎さんのライブを観に行き、やはり素晴らしかったライブを堪能し、美味い酒を飲んだ。

ライブの休憩時、終演後と、五郎さんと同じテーブルでゆっくり話をさせていただいた(何度かお会いしていたが、ちゃんとお話しするのは初めてであった)。ぼくは泡盛のロックをあおりながら緊張も手伝って、あれこれ次から次へと半ば支離滅裂になりつつ五郎さんに色々聞きまくってしまった(気がする)。
それはつまり、60年代フォークのこと、ボブ・ディランのこと(今日、ぼくらがディランの新譜等の歌詞を日本語で読むのは、すべて五郎さんの手による翻訳である)、現在の年間180本!に及ぶ五郎さんのライブのこと、そして80年代ぼくが買ったロックLP(それはメジャーなバンドばかりでない)のライナーノートのかなり多くを五郎さんが書かれていたこと等々で、五郎さんはワイングラスをいじりながら穏やかな口調でそれらに答えてくれた。

そして、そのぼくらの会話にバイユーのマスター侑さんが加わり、5月18日に中川五郎さんとソウブラとのジョイントライブを五郎さんに申し出てくれたのだった。
五郎さんに快諾いただき、同席していた梅ちゃん共々もう感激であった。楽しみなライブがまた一つ…。

今日は、茜と共に新百合ヶ丘にある川崎市アートセンターへ、昨年9月に試写を観た映画「父をめぐる旅・異才の日本画家・中村正義の生涯」を昼から観に行く。
この近所の新百合ヶ丘にあるミニシアターがぼくは大好きなのだが、中々時間が取れずにいるうちに、観たい映画をついつい観逃してしまいがち。でもこの映画だけは、我が家がずっと通っている美術館と画家が主人公であるので、観逃してはならない特別な映画である。

これまで映画館でアニメしか観たことのない茜にとっても、初めて観る大人の映画(?)であるからか、何やら興奮気味でアートセンターに入る。
茜はまず、シネコンにお決まりの大きなフードコーナーが無いことと、館内の装飾のシンプルさに驚いていた。
もう公開から1週間経ったが、それでも30名ほどの観客と共に整理番号順に自由席の館内へ。

映画は、試写を観た時に監督さんが「完成版は少し変わります」と言っていた通り、試写になかったシーンが加えられていて、かなり新鮮に観れた。
それにしても中村正義は、素晴らしい画家であると同時に、ホンと魅力的な愛すべき男である。病と闘いながらの、権力と権威におもねる者たちに対する、むき出しの怒りと憎悪はどこまでも人間的であり、それに絵筆を武器に単身切り込み刃向い続けた人生は、壮絶でありながらとても豊潤で、誰が観ても面白く感じると思う。

特に最後の方で、やはり好きな画家で中村正義の後輩にあたる田島征三氏が、たぶん試写にはなかったシーンだと思うけれど、ある時ピカソやゴッホ、モネだとか西洋の名だたる画家の絵の中に中村正義の絵があるのを観たことがあり、その時に田島氏にはそれらの名だたる画家の絵より中村正義の絵の方が「勝ってる」と感じ、思わずその場にしばらく立ち尽くしてしまったという話をしているシーンを観た時、ぼくはそんな田島氏に心から同感しつつ何とも痛快な気持ちにもなった。

隣の茜は、時折「この絵知ってる」とか呟きながら90分近い作品を最後まで集中して観ていた(途中、ちょっと眠くなったらしいが)。
ちなみに映画を観た茜の感想は「中村正義はもっと静かな人だと思ってたけど、すごい熱い人だった。たくさんの知り合いが居た人だったんだね」であった。

そして、映画が終わりエンドロールが始まると、「この映画は多くの市民の協力によって作られた」というような紹介の後、50音順で制作に賛助した市民の名前が一人ずつ画面に映し出され、ほどなく真ん中の列に「五十嵐正史」を見つけて思わず茜と「あった、あった!」と声を上げてしまった。

あらためて多くの人に観てほしい素晴らしい映画である。
上映情報等は、映画公式サイトで観られます。

寒い寒い週末、それでもとても充実した週末であった。

今宵のBGMは、砂漠のブルーズを奏でる、アフリカ北東部マリのトゥアレグ人たちのグループ“ティナリウェン”の2011年発表の「タッシリ」。自然を歌う歌、教訓歌、女を歌った歌、そして翻弄される人生に立ち向かって行く歌。今、彼らの歌がとにかく沁みる。
「テロとの戦い」という題目が唱えられて久しく、それはもはやとっくに失墜して死語になったかと思ったが、いまだにその言葉に価値と正義あるかのようにうそぶく連中に、どうにも反吐が出そうになる。
そんな言葉より、砂漠のブルーズに耳を傾けることの方が比べるべくもなく有意義であり、かの地を理解出来ると思う。

BGドリンクはトマトジュースでした。ではまた、ロケンロール!
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