周辺暮らしのロケンロール

関東を中心に活動中のごちゃまぜロックバンド、五十嵐正史とソウルブラザーズの公式ブログ

ロケンロールライフ273 

2012/11/14
Wed. 23:31

秋から冬の間、ぼくの晩酌のアテに銀杏が頻繁に登場する。

小さい頃から大好きで、この季節になると親父がバケツ一杯銀杏の実を拾ってきては、洗って家のベランダや階段の踊り場に干していたので、実家はいつも銀杏のあの匂いがしていた。

親父が毎晩大瓶1本のキリンラガービールで晩酌する時、お袋がフライパンで炒った焦げ目のある銀杏を出してきて、それを待ちかねたぼくもつまみ食いするのだ。
あまりにパクパク食うぼくに見かねて親父は、「あんまり食うと鼻血が出るぞ」と脅したが、確かに食いすぎると(特に子どもは)中毒症状が出るらしい。

おそらく小学生の頃から、確信犯的にぼくはつまみだけでなく、親父のビールジョッキを一口飲む習慣もついた。
そのほろ苦い大人の味が、いつしかどんな飲み物よりもぼくにとって美味い味になるとは、その頃は当然思いもしない。けれど、酒を飲みたいという気持ちは早くから備わっていたのだと思う。

20棟ある団地の、我が家の住む3号棟の前にだけ雌の銀杏の木があって、毎年実を落とす。
ぼくはそれを拾うことはなく、生田駅前の八百屋で銀杏を買って済ませていたのだが、今年は近所に住むYさんという年配の方(「青い一輪車」という歌の中で、いつも見ていた近所のおじいさんとして登場する)が、子供たちに呼びかけて一緒に銀杏拾いをして、ちゃんと洗って干してメッセージ付きのビニール袋に小分けしてくれたのだ。

何度かもらった袋には、いつも例えば「銀杏拾いがんばったで賞」とか、団地内の子供会の運動会後は「運動会がんばったで賞」などというYさん(みんなから「Y先生」と呼ばれて慕われている)から子どもたちへの一言メッセージが書かれており、「寺尾台銀杏 無添加・無農薬・無料」と手書きのパッケージも付いている凝りよう。

銀杏大好きなぼくが喜ばないはずがない。
Y先生も子供らからぼくが銀杏好きであることを聞いているようで、たくさんいただいてしまってうれしい限り。
戦時中は学童疎開の経験もあるY先生は、他にも食べられるどんぐりの見分け方と調理法を子ども達に教えてくれたり、茜は社会の自由研究で、Y先生から戦時中の話を聞き書きして発表し、少なからず彼女の歴史など古いもの全般への関心に影響を与えてくれた人でもある。
そして何より、毎日夕暮れの中を、一人で一輪車の練習をしていた茜をずっと見守ってくれていた人だ。

そんなY先生からいただいた寺尾台銀杏を、今夜も茶封筒に塩一つまみと20粒ほど入れて、レンジで1分半チンすれば、「パン、パン」と勢いよくはぜる音と共に、銀杏のうまそうな匂いがしてくる。
こいつをホクホク食べながら飲めば、最近めっきり飲む頻度が多くなってしまった第3種のビール(いろいろ飲み比べたが、サッポロの麦とホップの何とかというやつが中でも一番ビールに近い気がする)でも、最高の晩酌タイムになる。

懐かしいけれど、ぼくが今住むこの街で、ご近所との人肌のお付き合いの中でいただく今の銀杏の味を味わう2012年の秋である…。

今宵のBGMはヴァン・モリソンの83年発表の「時の流れに」。全体的にもやのかかったこの時代ならではのサウンドですが、ヴァンの声はやはりぶっとく響いてきます。
ものすごく内省的で地味な作品ゆえに、ふだんあまり聴きませんが、ブログを書く時のBGMにはなかなかでした。
このアルバムを最後に引退すると言っていた嘘つきなヴァンですが、きっとその時は本気だったのでしょう。その証拠にこれも相当に本気なアルバムです。

BG酒はホワイトハイボールでした。明日から職場の一泊旅行で西伊豆堂ヶ島温泉に行って来ます。
11月17日(土)与野ギャラリーシャインでのピースライブに、みなさんぜひお運び下さい!ロケンロール!!

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