周辺暮らしのロケンロール

関東を中心に活動中のごちゃまぜロックバンド、五十嵐正史とソウルブラザーズの公式ブログ

ロケンロールライフ269 

2012/10/26
Fri. 23:58

昨夜は、仕事帰りに南武線のいつも下車する登戸駅を素通りし、国立市は谷保駅近くのかこてみ亭に、我が師豊田勇造さんと中川五郎さん(ゲスト館野公一さん)のジョイントライブを観に行く。

阿佐ヶ谷あるぽらんの佐々木さんに教えてもらってかけこみ亭を知ったのは、もう17年も前。
それからライブを観に行ったり、時に歌わせてもらったり、早くから「経営ピンチ」と聞きながらもしぶとくしぶとく続いている好きなライブ飲み屋である。
勇造さんは、ここの店主ぼけまるさんとは古い付き合いで、かけこみ亭開店直後、2番目にライブをやったミュージシャン(1番目はソウブラもう一人の師、沖縄の知念良吉さん)である。そしてこの夜がその勇造さんライブの19回目と言う(ぼくは4回目くらいから観に来ていることになる)。

ぼくは今年になって初来店になってしまったけれど(この間、ボケさんとは反原発デモで遭遇)、やっぱりいつもの地下にある店の扉を開けると、変わらないいつものかけこみ亭の空間にホッとする。

ボケさん、出演者のみなさんに挨拶をして、うれしいハートランドビールを瓶でラッパ飲みしながらほっこりした気分で開演を待つと、最初に館野さんがマンドリンとギターを交互に弾き語りして2曲歌う。
21年(!)家族として一緒に暮らした猫の小梅のことを語り歌った2曲目は、情景描写が見事で聴いていて切ない気持ちになった。

そして、勇造さんと同級生同い年今年63歳の中川五郎さん登場!
今回もボブ・ディランの最新作「テンペスト」を見事な翻訳で日本語にされるなど、洋楽ロックの対訳第一人者でありながら、現在は月に20本以上(!)、おそらく日本のミュージシャンで一番ライブをやっているのではないかと思われる、精力的という言葉がチープに響くほどテッテ的にライブをやり続けている五郎さん(先日、バイユーゲイトの有さんともそんな最近の五郎さんの話をしたばかり)。
ぼくはほぼ2年ぶりに生で観たのだが、そのパフォーマンスにはさらに磨きがかかり、何より「歌うこと」への五郎さんの必然と情熱が聴き手にビンビン伝わる素晴らしライブだった。

勇造さんと同じくぼくの生まれた頃から歌い出し、高石友也が歌ってヒットした受験生ブルースの作者でもあった五郎さんは、当時の日本のフォーク創世記に活躍したが、その後しばらく音楽活動を停止する。
ぼくらが、音楽活動を復活させた五郎さんとイベントでご一緒させてもらったのは3年前だった。
その時はぼくも「また歌い出されたんだなぁ」という感じで、懐古的に観てしまったのだが(実際以前の歌を多く歌っていたと思う)、この夜かけこみ亭での五郎さんはおそらく全曲最近作られた曲を歌い、そこには「今歌わなければ、歌わずにはいられない」リアルさがみなぎっていた。

聴く人はどう感じてくれても良いけれど、自分は今この歌詞に確信を持ちありたったけの魂を込めているという歌う姿は、実にカッコ良かった。
原発事故を絡めたさすがのボブ・ディランの日本語訳カバー(「レット・ミー・ダイ・イン・マイ・フット・ステップス」)や、死刑制度について書いたパンタさんとの共作曲など、現代の社会を捉えプロテスト(抗議)する歌を熱く歌いきる。

実際、あの60年代のアメリカ公民権運動、ベトナム反戦運動のテーマ曲であり、日本でも反戦フォークの代表曲であった“ウイ・シャル・オーバー・カム”(ぼくは91年に、共産党が主催するビキニ環礁でのアメリカの水爆実験の犠牲になった漁船第五福竜丸にちなむ反核イベント、3.1ビキニデーにソウブラでデモ行進ライブに参加した時、共産党の議員に「“ウイ・シャル・オーバー・カム”を歌ってくれ」と頼まれて断ったことがある。当時のぼくにはどうにも時代錯誤の歌に思えていた)を、今これほど自分の言葉で切実に歌える人は居ないだろう。

官邸前の反原発デモでも歌ったこの歌(まさにそのことを歌った歌と言える。ユーチューヴで観られます)を、「大きな壁もぶつかり崩す あなたとわたしみんなの力で」とアンコールで歌われた時、ぼくはすっかり感服し脱帽した。

そんなパワフルな五郎さんのライブの後に登場した我らが勇造さんは、もうさすがとしか言い様のない包容力のある、熱くそれでいてしっかり“聴かせる”ライブを観せてくれた。
五郎さん同様、プロテストシンガーである勇造さんだが、その歌世界の立ち現れ方と言葉の紡ぎ方は明らかに違う。さっきまで五郎さんの歌で盛り上がっていた客が、だんだんと勇造さんのパフォーマンスに魅せされ歌とギターに身を任せて行く様が分かって、実におもしろく見応えがあった。師匠はやっぱりすげぇや!

今回のジョイントライブは勇造さんからの申し出で実現したという。お互いを「勇造さん」「五郎ちゃん」と呼び合う二人が、最後アンコールの共演中に何げにさらっと「43年前も一緒にこの歌歌ったかも」なんて言った時にはめまいを起こしそうになった。
生き続け、そして歌い続けているといつかこんなセリフがさらっと飛び出すのだ。しかもついこの前の事を思い出して言うかのように。これはとんでもないライブを観たぞと遅まきながら思った。

最後は勇造さんの「大文字」を、五郎さんも一緒に歌って客も大合唱して大団円をとなった。素晴らしい素晴らしいジョイントライブだった(お客も満員)。
さぁ、28日は俺たちソウブラの番だ!みなさん、阿佐ヶ谷あるぽらんにおいで下され!愛あるライブ保証しまっせ!!

今宵のBGMは、ボブ・マーリー&ザ・ウェイラーズの98年になぜか日本のみで発売されたライブ盤CD「イン・ガボン・アフリカ‘80」。先日観たドキュメンタリー映画で、確かこの国の大統領の娘がボブ・マーリーに惚れちゃったんだと思う。今でもボブを思い出してトロ~ンとした表情になって思い出を語っていた娘が印象に残っている。
キショーッ!どこまでモテたんだボブ・マーリー。そのシチュエーションが俺にはまったく理解出来ないぞ!!
名作「サヴァイヴァル」からの曲多し!

BG酒はホワイトハイボールでした。ではまた、28日はあるぽらんで勇造師匠とロケンロール!
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