周辺暮らしのロケンロール

関東を中心に活動中のごちゃまぜロックバンド、五十嵐正史とソウルブラザーズの公式ブログ

ロケンロールライフ262 

2012/10/05
Fri. 23:58

昨日(4日)は、5時を過ぎるとそそくさと仕事を終え、銀座へ向かう。

有楽町駅で降りると、やはり目が行くのはガード下の飲み屋。
“夜7時までサワー180円!生ビール200円!”なんていう看板を見つけ、「一杯やって行くか!」と思うがそんなに時間もないので、我慢して寄り道せずに目的地丸の内東映へ。

そう、ぼくはこの夜6時20分上映開始の映画「ボブ・マーリー、ルーツ・オブ・レジェンド」を観るために花の銀座へやって来たのだ。
都内3箇所で上映開始してから、行きたくて行きたくてたまらなかったのだが、なかなか時間が取れなくて、そうこうするうちに上映終了が近いとの話も聞き、ぼくと同じくボブ・マーリー好きの同志S嬢から、丸の内で夜の上映があることを聞き、やっとこの日行けたのだった。

平日夜の映画館は割と静かで、なかなか大きく立派な館内はガランとして、客は最初10名足らずしかおらず、なにやら貸し切り気分でぼくは裸足になって行儀悪く背もたれに深く寄りかかって上映を待った。
すると後から若者等がやって来て、片手にビールを持っている。「おぉ!売店でビールが売っておるのか」と思って買いに行けば、なんと350mlのキリン一番搾りが450円!飲み屋ならいざ知らず、映画館でそれだけ出すのはとても惜しく、泣く泣くあきらめて席に戻る。

実は、今年の春以降から、我が家の家計は突如厳しくなって来た。
つまり、1円も上がらぬぼくの給料に対し、上がる税金、天井知らずに上がる育ち盛りを迎えた子ども等の食費(特に上の娘二人)、お安くない波留のアレルギー対策費用により、あっという間に我が家はアップアップ状態になってしまったのだ。そしてついに、ぼくの飲み代にもメスが入って・・・と、どうにも湿っぽくなって来るのでこの話はまた後日。

上映時刻にはそこそこ客も入り(30名くらい)、いよいよ2時間30分近いボブ・マーリーのドキュメンタリー映画が始まる。
実は20年以上前に、名古屋のミニシアターでこれとは別のボブ・マーリーのドキュメンタリー映画「タイム・ウィル・テル」をぼくは観ており(これは確か1時間強の短い作品だった)、ボブ・マーリーの晶文社から出ている伝記も、奥さんのリタ・マーリーが書いて話題になった手記も読んでいるし、特集本も数冊持っているのでたいていのエピソードは知っているつもり。
だから、目新しい話は期待していなかった。ただ、ボブの生前の姿をたっぷり観てその音楽と生き様を味わえれば良かった。

が、しかし、冒頭のボブの生誕の地であるジャマイカの山村、セントアンの風景が映し出されるや否やスクリーンに釘付けになり、次々に出て来る証言者の豪華さおもしろさに、一言も聞き漏らしたくないモードに(なにせ、最初の方にあの!ジミー・クリフが出て来てボブの初レコーディングに一役買った話もしているし!しかし、ジミーはボブより3歳くらい下のはず。ということは、ボブを世話してあげた時って、ジミーはまだ13、4歳!?)。

というように、全編実に丁寧にボブ・マーリーの人生を映像、証言、音楽で追い続けてまったく飽きさせない。
中でも一番の貴重な映像は、76年12月5日に行われた“スマイル・ジャマイカ・コンサート”のライブ映像だろう。
選挙を控えた二大政党の血の抗争に巻き込まれたボブとバンドは、この二日前にライブを阻止しようとする武装集団に狙撃されてしまう。
奇跡的に死者は出ず、銃弾はボブの胸をかすめて腕に当たったが、ボブ・マーリー&ザ・ウェイラーズは逡巡の末二日後のライブを決行する。
画像は少し悪いが、ボブがわざわざ大観衆に胸の傷跡を見せてからライブを始めるシーンを観た瞬間に、体中に熱いものが駆け巡り、ただただ涙がこぼれた。
音楽の持つ力にただただ感動し、それを生身の、丸腰の人間が示すことが出来ることにさらに感動するのだ。
言っておくが、政治にそんな力は鼻くそほどもありはしない。それは覚えておくべきだろう。

これ以外にももちろん、あの超有名な2年後のワンラブ・ピースコンサートのいきさつから、ライブ中の決定的和解の瞬間も登場する(これは既発の映像がある)。

思えば19歳の時、ぼくはこれまで聴いていたパンクロックやボブ・ディランから自然に辿り着くように、ボブ・マーリーを「生きて行くために絶対に聴かねばならない人」と思い込んで聴き出した。20歳の時、一人旅をした沖縄の安宿にこもって意訳した「ノー・ウーマン・ノー・クライ」は、生涯忘れられない曲。

五十嵐正史とソウルブラザーズというバンド名も、ボブマーリー&ザ・ウェイラーズを意識して付けた。
そんな過去の個人的な思い入れもマンチクリンだけれど、この映画を観て、やっぱり自分が今を生きて歌って行くための力をもらった気がした。それをすぐに力に出来る生き方を、自分が今もしていることもうれしかった。

ボブの死んだ歳(死期の迫った彼の表情は、あのボブ・マーリーではなく、ロバート・ネスタ・マーリー少年に戻っていたのが、何とも不思議で切なかった)をぼくはだいぶ越えてしまったけれど、スクリーンの中で彼が歌い踊り演奏する姿には、やっぱりいくつになっても惚れ惚れするし憧れる。自分ももっともっと良いライブをやりたい気持ちが強くなる。興奮と共にポジティヴ・ヴァイヴレーションに満たされるとっても良い映画だった。

それにしても、奥さんを含めて7人の女性と寝床を共にし、11人の子どもを産ませたとは・・・それではとても身がもたずに早死にしてしまうだろうと思ってしまうのは、男としての器が小さい証拠なんだろうか。

今宵のBGMは、ボブ・マーリー&ザ・ウェイラーズ初期1964~1966年の音源集。
ボブ&ピーター&バーニーのトリオ時代も大好き。男3人のキレイなハーモニーの中に、どこか不穏な感じがするのが実に良い。映画はまだ引き続き吉祥寺などでも上映しているので、未見の方はぜひ!

BG酒はホワイトハイボールでした。では、明日は久が原福祉園きらら祭ライブで思い切りロケンロールするぞ!
ワン・ラブ!!

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