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周辺暮らしのロケンロール

関東を中心に活動中のごちゃまぜロックバンド、五十嵐正史とソウルブラザーズのブログ

ロケンロールライフ259 

2012/09/27
Thu. 23:45

昨日(26日)は、夕方から西新宿の東京都庁に、ソウブラライブ主戦場の一つであり、ぼくが運営委員もしている大森カフェスペースCのNPO法人申請書類を提出に行く。

障害者の働く共同作業所でもある喫茶店スペースCは、ぼくの職場同様次年度から地域活動支援センターとして継続して行くために、法人格を取らなければならない。
そこで、都内福祉施設の自立支援法内への事業移行を推進するための都の外郭団体である“NPO法人人材開発機構”に、法人化の実務作業への支援を依頼したのだが、スペースCでの顔合わせに同席したぼくが、NPO設立経験者だと分かるや否や「ではあなたが取りまとめて作成して」と言われてしまい、「いや、私にも仕事がありまして・・・」と逃げようとするも「もう時間がない。次年度からのスタートならば9月中には申請しないと。今から1週間で仕上げて」と来て、ここで逃げたらあまりに非人情な状況に置かれてしまい、それからというものの、仕事の合間(というか最中に)に11種類の申請書類を、スペースCのI井さんとやりとりしながら仕上げ、それを人材開発機構の人にチェックしてもらっては修正しながら、予定通り1週間で我ながら見事に仕上げたのだった。

人材開発機構のIさんには「あんた、さすがやな(なぜか関西弁)。なかなかやるな」と言われ、まんざらでもなかったが、思えばさかのぼること7年前のちょうどこの季節、ぼくはNPO法人あまのはらを設立するべく、不思議な縁で一緒に立ち上げることになったY工房の同志S嬢と共にこの都庁に足を運んだのだった。

あの時ぼくらは、自立支援法内事業移行を推進する人材開発機構に依頼する気など毛頭なく、自力で0からNPOについて調べてにわか勉強をして、ガイドブックと首っ引きになりながら一つ一つの書類を仕上げて行った。
初め大田区行政に出す予算書のまま(それは繰越金を徐々に食い潰して行く赤字予算)にNPOの書類を作り、都庁に持って行ったらえらいダメ出しされて(本来はわずかでも事業収益を出さなければダメ)、落ち込んで帰りに1階の銀座ライオン脇で飲んだ苦いコーヒー。
思えばあの頃も先行きがまったく見えなかった。法人取ってどうなるのかもさっぱり分からなかった。けれど、それも含めて誰に指導されるわけでもなく全部自分たちで考え(るしかなく)、動いていたなぁ。決して嫌な気分じゃなかったなぁ。

そんなセンチメンタルな思い出に浸りながら(良く浸ります)、混み合う都庁北側27階の生活文化局のソファーに座って順番を待つ。
20分ほどして呼ばれ、女性の担当者に書類を提出してその一つ一つを、簡易的にとは言え細かくチェックされて緊張が走る。
その作業を「ルールなので」と、もう一人別の職員にも再度同じようにチェックしてもらい、無事収受印を控えに押され提出は終了した。

生活文化局を出て、7年前も見たが、27階のエレベーター前のガラス張りのロータリーから地上を見下ろすと、眼下は新宿中央公園である。
7年前はもっと青いビニールシートやテントがたくさん在った。いやビニールシート&テントだらけだったと言って良い。
そこで夏冬歌い出して(今も歌っている)まだ日の浅かったぼくは、その光景に熱くなったのを覚えている。「俺が居るべきはこんな高層階じゃない。あの地面だ」とか思いながら。

2012年の中央公園は、ビニールシートやテントは良く目をこらして見ないと分からないほど少ない。
ホームレスの人たちが減ったのではない。善良とされる市民達が、「自分達の公園」を確保するために追い出したのだ。かつて、一般家族以外立ち入り禁止と鎖の張られた中央公園のある場所を見て、怒りに震えて涙が出そうになった事がある。寛容さのカケラもない善良って何だ?アホみたいにたやすくクソ愛国心に利用されるような貧困なる心根だ。

そんなこんなの、新宿中央公園との出会いから我が職場の法人申請のことなど、ぼくにとって思い入れ深い新宿の街を思いながら広大な都庁内をフラフラうろつき歩く。
都庁に来た記念にと、1階の三省堂で大好きな雑誌「酒とつまみ」編集人の大竹聡氏著の文庫本「酒呑まれ」を買って、南口のタワーレコードに寄ってから帰路についた。

今宵のBGMは、昨日GETした(タワレコポイント使って1,500円也!)ボブ・ディランの新譜「テンペスト」。
昨夜からこればかり聴いている。まずなにより音が良い。ライナーを読めばなるほど、ボーカルも含めてほとんどスタジオライブ録音だそうな。
どの楽器もでしゃばらずに混ざり合っている実に芳醇なサウンド。ディラン自身の弾く「ピヤ~ッ」て鳴る電子ピアノのチープな音もたまらない。
中川五郎氏訳の歌詞を読みながら楽しんでいるが、どの歌もどこか苦味があって、描かれる世界は辛らつで現実的。古い題材を扱っていたり、古き良きアメリカンミュージックの再現を感じさせるが、不思議と今のアメリカの光景を感じさせる。
どの歌も良いが、やはりラストのジョン・レノンに捧げた「ロール・オン・ジョン」は沁みる。
“あなたの光を輝かせて、先に進み行け、あなたはとても眩しく輝いていた 転がり続けろ、ジョン”~ロール・オン・ジョン~

BG酒はホワイトハイボールでした。明日は城南島であまのはらの合同バーベキュー!ではまた、ロケンロール!!




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