周辺暮らしのロケンロール

関東を中心に活動中のごちゃまぜロックバンド、五十嵐正史とソウルブラザーズの公式ブログ

ロケンロールライフ184 

2012/03/24
Sat. 23:59

学校が春休みとなった今日、かねてから茜に連れて行って欲しいとせがまれていた、川崎市民ミュージアムで開催中の(4月1日まで)企画展「昔のくらし、今のくらし」を、葉生も連れて3人で昼食を兼ねて観に行く。

古民家好きといい、古道具好きといい、親の影響とは言え、茜の趣味は実に渋い。
さすがのぼくも、小学4年生頃はまだ最新モノが好きで、住んでる田舎町のたい肥の匂いがとにかく嫌いな、都会に憧れるカントリーボーイであった。

この日も、サッカーの試合があって賑わっていた(我が家は、なでしこジャパンもワールドカップもJリーグも誰も興味なし)とどろきアリーナのそばにある市民ミュージアムは、無料で観られる企画展や常設展が充実していて、我が家は以前から良く利用している場所。

ミュージアム内のレストランは、何度か経営者が変わったが、ここ3年くらいは「レストラン3104」が入っていて市場からその日に取り寄せるという旬な魚や野菜が売りの、なかなかおいしいものが食べられるお店。
昨日給料日であった父は(自分で計算してお金を下ろし、自分に「ご苦労様」と言って手渡す)、娘二人に「好きなもの食え」と豪語し「ただし、飲み物(ジュース)なし」と付け加えてブーイングを浴びながら、日替わり定食を3つ頼む。

メインは鶏の竜田揚げだったが、大豆の煮物や豆腐、マグロのづけにおすまし、デザートにメロンも付いて、なかなか豪華であった(700円也!)。
さすがに葉生は、半分くらい残したが(父は結局1.5人前食った)、茜は大人の分量の定食をペロッと平らげてしまった。
もうこれからは、大人3人分で食費を計算しないといけないだろう。いやぁ、成長がうれしいやら恐ろしいやら・・・。

「昔のくらし、今の暮らし」展は、予想通り地味に閑散としていて、茜は実に気分良さげ(誰にも邪魔されずに好きに観れるというこの気持ち、良く分かる)で、もらったパンフとにらめっこしながら、早速昔の土器から始まる展示品を見出した。

葉生は、分かりやすい古い電化製品の所を見たがって父の手を引っ張る。
すると、おもむろに学芸員の若いお兄さんが「ただ今から学芸員による展示品の説明会を行いま~す!」と声を上げた。瞬時にして嫌な予感が頭をよぎる。だって、この展示室には現在ぼくらを入れて数人しか居ないのだ。

案の定、お兄さんの前には数人の高齢の方がチラホラしか居ない。
ぼくはこういう時、本心は勝手気ままに他人の説明など聞かず観たいタイプなのだが、それにも増して客が少ないのは、どうしても他人事でないので放ってはおけない。
ぼくは葉生の手を引き、茜に「お兄さんの話を聞いてやろう」と声をかけて集合場所に向かった。
しかし、我が家の子どもらは、こういう時極めて付き合いが悪く、大人の気持ちを汲んで妥協して従おうとは一切しない。

茜は「別に私は説明いらないし」と言うし、葉生は「お話なんかつまんない」と言い出すし、そんなこと内輪でごちゃごちゃ言いながら近づけば、もう学芸員のお兄さんや参加者の大人たちから目をつけられて「さぁ、もっと近くに来て!」なんて言われてしまい、引っ込みがつかなくなってしまうのが、昔からの父のパターンである。

しかし、昔の道具や暮らしについてのお兄さんの話は、ぼくも知っていることばかりで、確かに聞いていてちょっと退屈になり、お兄さんも年配の方たちとのやり取りに集中し出したので、途中で無事?団体を抜けることが出来た。

昔のつるべ式井戸の体験や、足踏みミシンの実演やらを楽しみ、昭和30年代の民家の茶の間を再現したものを観てすっかり満足した後に、最後に3人で常設展内の戦後川崎市の様子を映した映像を観る。
特にぼくが生まれた昭和40年代前半の川崎の映像は、まさに公害の街の様子で、白黒映像でもモウモウと煙を出す煙突群や排気ガスが分かり、あらためてその凄まじさに驚いた。
子どもらも「これ本当に川崎?こんな汚い所で父ちゃん産まれたの?」とびっくりして聞いて来る。

当時、市が急きょ建設した川崎ぜんそく専用の療養所の様子も生々しい。確か同じアパートに住んでいた同い年の女の子はここに入院したはずだ。

公害対策として、市が廃棄物処理の規制を勧告したという企業の中に、当時親父が働いていた味の素も入っていた。

たっぷり有意義な時間を過ごし(しかも無料!)、夕方家に帰ってから、父は一人女子大周りの森へ、雨上がりの山歩きに出かける。
足元がぬかっているので滑らないように気をつけて歩くと、木漏れ日の差す山道には地表の水分が暖かい日差しで急速に蒸発して、蒸気を発生させていた。
それはまるで、天然の腐葉土が作られながら、天然のミストサウナの中に居るようで、それを浴びながら歩くと実に気持ちイイ。
けれど、やっぱり子どもに浴びさせるのは怖いなぁ・・・。

今日はどうしても、先日も訪ねた、森のよみうりランド駅前側の入り口にあたる、マンション建設予定地を再訪したかった。と言うのも、昨日の東京新聞の川崎版で、住民の建設差し止め仮処分申請にもかかわらず、事業者が建設を止めようとしないことが載っていたからだ。
記事によれば、業者はマンションの高さを日影規制を受ける10mからわずか2cm低い9.98mにして、建設を強行するつもりらしい(地下水が豊富で、水路の多い場所にもかかわらず、高さを押さえたために地下1階にも9戸造るという危険な建設計画は、市議会でも批判された)。

建築予定地に行くと、果たして看板には練馬区の建設会社の名前と共に、工事開始日が何度も張り替えた跡の上に2012年4月1日とされていた。明らかに建設を強行するつもりだ。

目の前の反対運動の拠点であるお宅の前には、署名用紙の置かれたポストの上に、早速昨日の新聞記事が掲示されていた。

会社が儲かるために、だまし討ちのようなことも平気でする。これもどこまでも非情で利己的な市場原理のなせる、典型的な例だろう。
悔しい思いを抱きながらも、自分のよって立つ場所を再認識して、やはり森に癒されてぼくは団地に帰った。

今宵のBGMは、ヴァン・モリソンの83年発表の「時の流れに」。ものすごい地味な、インスト曲も多い逸品。
当時、ヴァンはこの作品を最後に引退を宣言したと言う(速攻で撤回されたが)。
ヴァン30代後半の悩み多き時期だったのかもしれないが、重厚でソウルフルなヴァンワールドに癒される。
ポーグスがデビューする直前、アイリッシュサウンドを巧みに盛り込んだ先駆的な作品とも言えると思う。

BG酒はホワイトハイボールでした。明日はいよいよ2回目のレコーディング、ではまたロケンロール!
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