周辺暮らしのロケンロール

関東を中心に活動中のごちゃまぜロックバンド、五十嵐正史とソウルブラザーズの公式ブログ

ロケンロールライフ161 

2012/02/08
Wed. 23:39

2月に入り、職場は少しずつ年度末決算モードに入る。

例年のことだが、基本的に1年の補助金等収入はその年の内に使い切らなければならない(自立支援法内事業では、収入を積み立てたり、証券に替えるなどの財テクが出来、それを福祉ビジネスの魅力と感じる人たちも居る)。
けれど、思い切った買い物をするには、やはり収入の確定する年度末に集中してしまうので、この時期は余裕の出た予算で何を買うか(もしくは直すか)思案のしどころである。

そんな例年の作業をしているぼくの耳に、昨年夏までは自立支援法内事業に「移行しない」と言っていたA作業所が急転回して移行を決め、ついに我らがあまのはらの2作業所以外すべての精神障害者共同作業所が、自立支援法内事業の就労継続支援事業B型に移行することになったという情報が入って来た(知的障害の作業所ではスペースCなど3所がまだ残る)。

自立支援法以前には、10ヶ所あった無認可の共同作業所(小規模作業所とも言う。それとは別に法内の授産施設が3ヶ所あった)が、この6年の内にとうとうここまで減った。
それを「看板が変わっただけだよ」とは言わせない。
作業所が事業移行する際にその手助けをしてくれる、人材開発機構(要するに天下り機構)の人からは「これから競争の世界に入ることを忘れずに」と念を押され、利用者の取り合いの実例や、加算ポイントGETの手法をレクチャーされることを聞いている。つまり、世界は移行以前と移行以降ですっかり変わるのだ。

法が出て来た当初、ぼくは同僚達に「最後の最後まで踏ん張ってあえて残りカスになってやろう」と言ったものだった。それはもちろん、それまでに潰されていなければの話で、その頃はこっちが踏ん張る気マンチクリンでも、それをどんなやり方で邪魔され力ずくで息の根を止められるかとても不安であった。その不安は、例えばその当時作った歌に色濃く出ている。
“打たれ続けて 逃げる場所も無い だからせめて自由に歌ってみる 
 このままこうして 居られるはずだと 生きられるはずだと”(「無縁」ソロアルバム“風の下”収録)

それがこうして6年生き延び、加算ポイントGETなどというふざけた事業に手を染めずに、飯を食い自由に書き歌っている。
正直言って乾杯をしたい気分だ。

これまで何度も事業移行した同業他者に、「移行せずに(生活が)不安じゃないの?」とか「それで(生活が)大丈夫なの?」などと言われて来た。

先日も同じ大田区内の元作業所で、この度めでたく移行が条件でもらえる補助金で引越しも済ませて、事業移行したS作業所のOから電話があって(大嫌いな奴で、何度も絶縁したつもりなのだが、この男変態なのかただの無神経なのかしばらくするとまた連絡をしてくる)、話の中でぼくが「就労継続Bでは利用者の多様な日中活動の場にはならない。成果主義のどうしようもない事業だ。だから俺は移行する気はさらさら無い」と改めて伝えると、「へぇ~すごいなぁ。えらいなぁ~」とまるで人をバカにしたような反応をしやがったので怒鳴ってやろうかと思ったが(これまで何度か怒鳴った)、アホらしいから止めたところ、後日このOは、他の同業他者に「五十嵐さんと和解したよ~」などと言ってるらしい。

なんでここまで踏みとどまって来たのか、今も踏みとどまっているのか?それはきっと、ぼくがどうしようもなくロマンチストだからだろうと思う。障害者自立支援法にテッテ的に抗うこと。そこに行くことを拒否することにぼくは6年前からずっとロマンを感じ続けているのだ。もちろん、今も感じている。

それはかつて、思春期の独特な自意識過剰の膜の中に居ながら、どうしようもなく生きづらさを感じていた頃に出会った「社会福祉」や「無認可法外」とかの言葉に、なにか希望のようなもの、いや、具体的にはもう一つの世界への鍵を見つけたような感覚が、今も自分の社会に対する姿勢の基盤になっているから、自立支援法を拒否することにロマンを感じ続けるのかもしれない。
そしてそれがぼくだけではなかったところが、あまのはらの奇跡と言えるだろう。

だいたい障害者自立支援法じゃ何も変革しない。逆に体制に社会福祉が隷属させられるだけだ。

厚生労働省がいよいよ出して来た、総合福祉法骨格提言を受けての法案は、文面にしてたった4ページの実にクソッタレな法案であった。それでも一応自立支援法の名称は変えると明記しているのは、逆にどこまでも人をバカにしている証左と言える。改正法とは別に作るという約束もしっかり反故にされて、改正法がさらに名前を変えて生き残ることにされてしまっている。

あぁ、このクソ法を拒否し続けて来て本当に良かった。自己満足?まずそれが基本でしょ?それがなけりゃ他人を満足なんてさせられるわけがない。他人に伝えられるわけがない。消費のためを、生活のためと勘違いして金を掴んでも、それはワラを掴むより虚しいはず。

13日の自立支援法違憲訴訟団主催の緊急フォーラムに行って来ようと思う。原告の怒りを思うだけで、ぼくも震えが来る。でも、まずは乾杯だ!

今宵のBGMは、ザ・ウォーターボーイズの94年発表の「ドリーム・ハーダー」。「もっと激しく夢見ろ!」この言葉はぼくの書いた「もう一つの世界」という歌で使わせてもらった。熱い熱いロックアルバム。歪んだエレキギターがビュンビュン言ってます。高らかに宣言する歌ばかりですが、能天気ではなくどこか悲壮感が漂っているところがグッと来る。人間飼われちゃいけません。それはロックに、とにかくロケンロールに教わりました。

BG酒はキリン一番搾り。ではまた、ロケンロール!





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