周辺暮らしのロケンロール
関東を中心に活動中のごちゃまぜロックバンド、五十嵐正史とソウルブラザーズのブログ
「僕たちはここにいる~竹内浩三と共に」上映会&ミニライブ終了!
2023/11/20
Mon. 21:59
ライブではもちろんお客さんの反応を気にしながら、それを見つつその場でしか生まれないライブをする。そして、それはライブが終われば晴れて解放されるのだが、手前がスクリーン(プロジェクターですが、この方が雰囲気出るので)に映っているのを、満員御礼(!)のお客さんたちの後方からじっと観続けるってぇのは実に落ち着かないもんだ。ついついお客さんの様子を窺っては「退屈してないかなぁ?」「つまらないと思ってないかなぁ?」なんて気にしてしまう。
だから、映画の途中で拍手が起きたり笑い声が上がった時はめちゃくちゃうれしいと言うよりホッとした。大根演技まで晒して出演しただけのアタシがそう感じるのだから、江上正監督の安堵はどんだけだっただろう。
あるぽらん店主佐々木さんの促しがあったとはいえ、最後はスタンディングオベーション!これまた生まれて初めて。実にハードな土日だったけれど、全てが報われた気がした。
ソウブラの10年に渡るライブ映像(結成当時からの写真も)でバンドの軌跡が辿れる映画ではあるが、この映画が良い作品になったのは明らかにソウブラ以外の出演者のおかげだ。20年以上CDジャケット版画をお願いしておきながら、その制作過程も制作現場も知らなかった、SaSaさんが彫刻刀をふるい色ごとの版木を作ってそれを重ねて行くシーンは実に見応えがあった(版画が完成したシーンで拍手が起きた)。
そして、副題に“~竹内浩三と共に”とあるように、この映画には五十嵐正史が語り唄う竹内浩三だけでなく、実際に竹内浩三が登場し、彼に惚れ彼の詩を勝手に解釈して唄い続けるぼく(五十嵐正史)と対峙するのだ。
昨夜含めてぼくは4回この映画を観たが、観る度に竹内浩三を演じた花房青也君が竹内浩三にしか見えなくなる(かつて、NHKで某有名俳優が竹内浩三を演じたことがあったが、雲泥の差で花房竹内に軍配を上げる)。それほどに彼の熱演は素晴らしい。だから、ソウブラだけでは決して出来なかった映画なのだ。
当日ほとんどアドリブで1テイクしか撮らなかった竹内浩三とぼくの対峙シーンは、あらためて観るとかなり厳しく核心的な指摘を、花房君演じる竹内浩三がぼくにしていることが分かる。それは、ぼくが常々竹内浩三の評価のされ方に抱いている違和感であると共に、結婚して子どもも3人居て、貧乏であっても小さな暮らしの中で自分の表現活動を続けていられるぼくが、決して本当には理解することの出来ない23歳で断ち切られてしまった竹内浩三の、人生の哀しみ、孤独でもある。
自分で言うのも何だが、また観たいと思った。何度観ても、吉祥寺のろの加藤さんがソウブラを語ってくれるシーンと、ぼくらの演奏する「わかれ」をバックに、青也君と役者仲間たち(昨夜は菊地秀樹さんが来場してくれた!)が演じているシーンに泣けそうになる。大森カフェスペースCライブ後の打ち上げと帰りのシーンは、まさにソウブラのあり様を象徴している大好きな場面だ。
江上監督ありがとうございました!お疲れ様です。ぜひ、この作品でカンヌ行きましょう(笑)。
ソウブラ上映前ライブ演目
①ぼくもいくさに征くのだけれど 詩 竹内浩三
②人間ノタッタヒトツノツトメ 詩 竹内浩三
③カム・トゥゲザー
④オー・ブラザー!
⑤阿佐ヶ谷あるぽらん
12月9日(土)国分寺ギーで、「竹内浩三を歌う」ライブやります!
全編竹内浩三詩、初披露の新たに曲を付けた詩も唄います!竹内詩を当日朗読してみたい方も大募集!
ぜひお運びください。
18:30開場19:00開演 1500円+dオーダー
うれしい上映会&ライブの翌朝、東京新聞「こちら特報部」でソウブラのもう一人の師匠知念良吉さんが特集されていて大興奮!
同志Sママから「五十嵐さんがブログによく書いている人ですよね!?」と、これまたうれしい電話。世の中が、社会がどう移り変わろうと、これからもこのまんま唄い続けて往こう!
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この記事に対するコメント
アッシも竹内とのやりとり好きです。前半のいちゃもんはなかったと思いたいけれども、最後の「こどもほしかった!」は響くね!戦争はいけないこと!
スペースCと打ち上げのシーンも大好き!私の言葉が聞き取れないという不安と、お客さまのメインが障害がある人で、彼らの肖像権が気になるけれども…
あ~~~~~~~~!!!私も障害いっぱいあります!意識したことないけれども!(^^)!
完成おめでとう☆♡☆♡☆♡
コメントありがとうです。
花房君の竹内とのシーンで、最後にぼくが自分の家族のことを言う所はアドリブで自然と笑みが浮かびました。だから、竹内の悶えるような叫びが胸に迫りこたえます。
ライブシーンのお客の映り込みは悩ましい所ですが、それはスペースCだけでなく全ライブシーンに当てはまることで…。
あねごの言葉も、もし一言一句正確に伝えたいというのであれば字幕と言う方法もあるけれど、言わんとしていること、ソウブラへの思いは十分伝わる絵になっていると思います。
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