周辺暮らしのロケンロール

関東を中心に活動中のごちゃまぜロックバンド、五十嵐正史とソウルブラザーズの公式ブログ

ロケンロールライフ778 

2017/04/03
Mon. 22:51

市川悦子歌集「ないしょの話」から1967年2月の俳句&短歌 五十嵐正史選

陽の当る 坂道の家 声も無く 我が世の天下と 猫柳伸び

じゃまは無し 伸びろや伸びろ 猫柳  
※御嶽山駅(ぼくが働く施設の最寄駅の一つ隣の駅)より美装社へ向かう道。長い坂道でのこと。

平静を 装いつつも 心内(こころうち) 悲しみもあり 苦しみもある

心ふるう 愛しき鈴の はかなさよ 積らぬままに 消ゆる淡雪

湯帰りの 雪のひとひら みやげかな

心誘う 好もしき人 使い出て 帰らぬうちに 風は騒ぎぬ

春来たり 心に芽ばえし 花あれど 咲かせぬままの 哀れ花かな

後手に 月を背負いて 語り告ぐ 春の訪れ 風の吹く中

君慕う 若き心の はげしさよ 伝うるすべなき はかなさに泣く

霧雨の 燃えゆく胸に しみれども 消えるまでない 雨の弱さよ


個人的には、“心誘う~”が大好きだなぁ。心のざわめきと風の騒ぎを上手くかけていて、知らず知らずに募る思いがビンビン伝わって来る。切ないが実によく分かる歌である。息子顔負けのなかなか情の熱い人であったことか!
母の短歌とのコラボ曲「ないしょの話~母の歌集~」について人に話す時、ぼくはこの歌でお袋を母親として慕うというより、日々の思いを歌に書きながら懸命に生きていた一人の若い女性として愛しく思うことを伝えたい。そして、この時のお袋とぜひ会って、喫茶店でお茶でもしながら話がしたいなんて言ってみせるのだが、実際会ってさて何を話したものかとあらためて考えた時に、ぼくはやっぱりこんな素直な思い溢れる俳句や短歌を書いている若き彼女に「君、そのまんま上手くなれよ」と言ってやりたいのだった。20代の時にそう言われたぼく自身がその言葉を頼りにここまで歌い続けて来られたように、きっと彼女も励まされたのではないかと思う。そしておせっかいを承知で「書き続けなよ」ともぼくは言ったに違いない。



スポンサーサイト

[edit]

CM: 0
TB: 0

page top

この記事に対するコメント

page top

コメントの投稿

Secret

page top

トラックバック

トラックバックURL
→http://soulbrothers.blog137.fc2.com/tb.php/1178-4e255ed4
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

page top

2017-09