周辺暮らしのロケンロール

関東を中心に活動中のごちゃまぜロックバンド、五十嵐正史とソウルブラザーズの公式ブログ

ロケンロールライフ718 

2016/10/06
Thu. 23:15

今日の仕事の帰り道、CDウォークマンでビートルズを聴いていたら、ふと懐かしいような幸福感に包まれた。

それは、故郷の千葉県関宿町でむさぼるようにビートルズを聴いていた12~13歳頃に感じた幸福感に似ていた。ビートルズは、ぼくに生まれて初めて音楽(ロック)で幸福感を感じさせてくれたバンドであり、歌を書き歌う現在のぼくの生みの親でもある。

小学6年生の時、テレビCMで横溝正史の映画「悪霊島」が流れ、バックでビートルズの「レット・イット・ビー」が使われていたのを聴いたのがたぶん出会い。シンプルで泣きのメロディーがあり、何を言っているのか分からないけれど耳に残るサビに心奪われ口ずさんだ。
それと同時期に、小学校の帰り道に近くのガラの悪い中学校からやはりビートルズの「ミッシェル」と「ガール」が大音量で流れて来て、当時の仲間たちと歌いながら家に帰った。地獄が待っていた中学校だったが、流れて来るビートルズはぼくに“生きる高揚感”を教えてくれた。その時漠然とぼくの中で「俺もビートルズみたいなバンドをやりたい」という思いが芽生えた。現在のぼくに繋がるぼくが生まれた瞬間だ。

それにしても、今思い出しても不思議な光景だ。
小学校からの帰り道の周囲は、平らな土地に田んぼと畑が広がり、右手に森が見えるとその左側は当時町にたくさんあった牛小屋で、帰り道に面した牛舎からはけっこう強烈な匂いがしてそばには小学生が何人も落ちたという大きな肥溜めもあった。
その町の夕焼け空に、ビートルズは大音量で響き渡っていた。それはまるで、この音を追いかけて行けばこの町から遠く離れたどこかへ連れて行ってくれるかのような音だった(小学生は町外外出禁止だった)。この町の向こうを夢見させる音だった。

親友の兄貴がビートルズ好きで何枚もLPを持っていて、モノラルラジカセをスピーカーの前に置いてカセットに録音させてもらった。白黒のでかいマッシュルームカットの4人が並んだポスターが部屋に貼ってあり、まだわずか1年ちょっと前にジョンが殺されたことを知り(リアルタイムでは知らなかった)、ショックだった。
中学1年の早い時期に、どちらが先だったか忘れたがテストの好成績の褒美にヤマハのフォークギターを買ってもらい、2000円の小遣いから毎月1000円ずつ親に払うことにして(1000円の小遣いを0円にしてだったかもしれない)、新聞広告で見つけたビートルズコレクション(イギリスでのオリジナルアルバム全てとレアリティーズという未発表曲集が入ったボックスセット)を買って、それから1年間ぼくはそれ以外一切聴かなかった。つまり1年間ビートルズ漬けで過ごしたのだ。こんな音楽の聴き方を生涯二度とすることはないだろう(ボブ・ディランに夢中になった20代前半でも、ディランしか聴かないということはなかった)。
そのことで唯一後悔しているのは、ぼくはそのビートルズコレクションをダビングの手間が省けるからとカセットテープで購入してしまった事だ。高校を卒業する頃にはもはや聴き過ぎてテープが伸びてしまった。LPで買っていれば今でも現役だったはず…結局後年中古CDでビートルズを全部揃え直した。

通勤時ではたぶん初めてビートルズを聴き、あらためて彼らのボーカルの力強さと色気(特に初期のジョン)が頭抜けていることを思い知る。だから、12歳の子どもの心をもつかんだのだろう。中学校から流れて来た「ガール」でジョンが息を吸う音になぜかドキッとしたものだ。ちょっと怖いような大人の自由を予感させた。

しかし、47歳の現在聴いて思うのは、曲の構成の無駄の無さと、決して音数は多くないけれどツボを押さえたタイトな演奏の良さだ。
アンソロジー2に収録されている「ヘルプ」のライブなんか聴くと、ホンとシンプルでカッコイイ。メロディーのツボをきっちりギターが弾いて曲を締めている。後年ライブをやらなくなったビートルズだが、初期のロックコンサートのモニターもないアンプから直出しの音のみで、あれだけのライブ演奏が大会場(武道館でも!)で出来ていたというのはかなりすごいと思う。ビートルズは凄腕のライブバンドだったのだ。

ビートルズが教えてくれたロックの幸福感を追いかけて、それに導かれてここまでやって来た。超手前みそと突っ込み入れられるのを覚悟で言うと、今回のソウブラニューアルバムは何かビートルズっぽいのですよ(言っちゃった)。色んな音楽が詰まっていてどの曲も構成がシンプルで無駄がない。何回聴いても飽きないんじゃないかという気がしているのです(こんな気持ちは実は前作竹内浩三詩の「ひたぶるにただ」を作ってから)。
今日コジマ録音から連絡があり、マスタリングが終了し完成盤が送られてくるとのこと。ああ、楽しみ!

今宵のBGMは、ザ・ビートルズの発表順ではラストアルバムの「レット・イット・ビー」。名曲「レット・イット・ビー」は、シングルバージョンよりも断然こっちのギターソロの方が良い。でもこのアルバム全曲好き。

BGドリンクはトマトジュースでした。ではまた、ロケンロール!
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