周辺暮らしのロケンロール

関東を中心に活動中のごちゃまぜロックバンド、五十嵐正史とソウルブラザーズの公式ブログ

今回の無声映画「巨人ゴーレム」は、これまでやって来た中でもかなり面白い映画だった。

100分間1本勝負は、やっぱりかなり体力も気力も使う作業だけれど、映像、弁士の語り、そして生演奏のギターの三位一体パフォーマンスは、何べんやっても新鮮で緊張感あって面白い。そしてやはり、「絶対失敗してなるものか!」と気力を振り絞って挑んだラスト近くの、破壊の限りを尽くしたゴーレムが、自分の帰る場所を探すがごとくやって来た子どもたちの集まる場所(孤児院?)で一輪の花を差し出す女の子を抱き上げ、たやすく胸のダビデの紋章を取らせて土人形に帰るシーンは本番でもジーンと来た。

ユダヤの民を救う為に魔力を得て命を吹き込まれたゴーレムは、ユダヤの民を迫害する皇帝たちを交換条件で助けてやることで救った後、ユダヤ女性と姦通した皇帝の下僕を、その婚約者であったユダヤ人青年の個人的な命により殺し、怒りの制御が出来なくなり、とうとうユダヤの街を破壊するに至る。その憤怒のゴーレムが子どもたちの所で見せた安らかな笑顔と最後は、ぼくに現代に起きているあらゆる事を「こうであったら良いのに」と想起させる。検証なく詳述は出来ないが、ある正義を代弁する暴力が一度の成功により、本人の意志などではなく救われたとされる集団(民族、国家etc…)からの更なる期待と利用が始まり、暴力自体が制御不能となりもはや誰のための何の大義のための暴力ですら分からなくなる(と言うかどうでも良くなる)。そうして、もはや誰も自分たちで止めることは出来ない。そんな最悪な現象がどうもぼくの目にいくつも映る。しかし、映画のゴーレムは自らその暴力的命を子どもたちに奪わせて土人形に戻り、挙句に大勢の子どもたちに馬乗りにされる遊具と化す。ぼくはこの暴力の始末の付け方に感動を禁じ得ない。もちろん多分に勝手な深読みだろうし、ナチス登場前のドイツ人監督がどんな意味を込めたのか知る由もない。もしかしたら何にも考えていなかったかもしれない。でも、2016年に片岡一郎君が新たに命を吹き込みぼくが拙いギターを付けた「巨人ゴーレム」にぼくが感じた事実であることは紛れもない。

自らの手で自らの暴走を止めたゴーレムの潔さは、どうにもここ数年(いやもっと)とんとこの国で見かけない。逆に正義の名の下に制御を失くし増大しか目指さない者達ばかり。そして一切後戻り出来ない人たち(政治とそれに関わりたい人)ばかり。
いつもはこんなに思わないのだけれど、巨人ゴーレムは全てのシーンのギターフレーズを完全に覚えて臨みたかった。それが出来なかったのがちと悔しい。それでも、秋祭りたけなわの阿佐ヶ谷に無声映画ライブを観に来てくれたみなさんに心から感謝です。片岡君お疲れ様でした。

映画前の1曲「普通の暮らし」も思いを込めて歌えました。

次回ライブは、7月以来のソウブラフルバンドワンマンライブ~!
9月24日(土)大森カフェスペースC 大森北1-12-10 03-3762-2213 JR大森駅東口より徒歩4分
18:00開場18:40開演 1500円(1ドリンク付)
みなさん、ぜひぜひお運び下さい!
スポンサーサイト

[edit]

CM: 0
TB: 0

page top

この記事に対するコメント

page top

コメントの投稿

Secret

page top

トラックバック

トラックバックURL
→http://soulbrothers.blog137.fc2.com/tb.php/1083-db640a63
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

page top

2017-05