周辺暮らしのロケンロール

関東を中心に活動中のごちゃまぜロックバンド、五十嵐正史とソウルブラザーズの公式ブログ

ロケンロールライフ707 

2016/09/06
Tue. 23:17

8月の終わりに、衝動的に短髪にしてみた。

元々短髪であったが、ここ6年程収集付かないまま長めにしていたのだが急に嫌気がさした。
ところが、蛍光灯の明るさもあってか鏡に映った短髪頭のアタシの髪の毛は驚くほどの白さであった。思わずぼくはムフフと笑ってしまった。これではオッサンを越えてお爺さんではないか!

そんな爺さんのように白くなった(浦島太郎みたい)我が短髪を観てふと若き頃を、ソウブラを結成したばかりの21、2歳の頃を思い出す。当時のぼくは己が若さが邪魔で仕方なかった。直情的で白黒主義で辛抱足らずにやたら爆発する自身の狭量さがホトホト嫌であった。そんな自分を回避する手段として、ぼくはひたすらオッサンぽくあろうと、とにかく若者らしからぬ風貌と暮らし向きと在り方を実践しようとしていた。

なので、結成初期のソウブラはそれでなくても不人気なのに「股引着用ライブ」と自分らのライブをわざと銘打ったり、20代前半で本当に白い股引に白いU首の長袖シャツを愛用し、つげ義春氏のマンガをバイブルに住む所もわざと木造のボロアパートを選んで引っ越した(もちろん経済的事情もあった)。玄関の外にある小屋のようなボットントイレにシャワーなし風呂。そして共同のピンク電話に共同の二層式洗濯機。持て余していた若さはそんな暮らしに喜んで飛び込み没入した。
そんな暮らしの中で、10代の頃パンクロックに夢中になっていたぼくは次第にボブディランと日本の60年代、70年代フォークにシフトして行く。極めつけは92年の春(だったと思う)に南知多町役場の公民館会議室で観た高田渡氏のライブ。それは、その2年後に観る豊田勇造師匠のライブと共に、未来永劫我が人生における人生を変えた2大ライブの一つである(勇造師匠のライブは東村山市のやはり文化センターの一室であった)。

当時40代前半であった渡さんの老け込みようといったら尋常でなかった。ハツラツといった言葉を微塵も感じさせないまったりとしたスローな動きで、その上今まで感じたことも無い揺るぎないグルーヴを、どんな激しいパンクロックよりも破壊力満天のパワーを、そのパフォーマンスと歌から感受性豊かな20代前半の感性でもってぼくはまともに喰らいノックアウトされてしまったのだった(今思えば知多半島の田舎町で観たことが本当に幸福であったと思う)。
それ以降、買いそろえた渡さんの特にベルウッド時代3部作(ごあいさつ、系図、石)は初期ソウブラのBGMであり、当時のぼくの暮らしのBGMであった。若さなどいらない。求めるのは老成ただ一つ。上昇指向を捨てて隠居しよう!そんなスローガンを旗に掲げてぼくらは知多半島の田舎町で、毎月生音ライブをしていた名古屋のセントラルパークで胸を張っていた。

当時共産党系の勤労者の美術サークルに参加していた母ちゃんが、何度か職美展等の展覧会にぼくを題材にした油絵を出品したのだが、そのうちの一つに裸電球の下アパートの4畳半の畳部屋で文庫本を読んでいるぼくを描いたものがあった。ぼくはとても気に入っていたが、絵を観た人からは「これはいったいいつの時代の絵か?」と言われた。それは1992年のぼくの姿なのだったが、バブルははじけたとはいえ、まだまだ何だか浮かれてハリボテ(そのチープさが今はまた懐かしい気もするが)のきらびやかさを謳歌していた時代であった。

それから25年が経ち、ぼくはまごうことなきオッサンとなり、やもすると爺さんの様な白髪になってしまった。もう一生懸命オッサンを目指すことも演じることも無い。逆に少しアンチエイジングをしなければいけないかもしれない。なかなか人生こちらの思うようには進まないものである。が、現在のぼくは股引などはかず白の爺シャツも着ていない。そんな形から入ることはもうする必要はなくなった。

酒は、20代の頃よりうんと美味く感じるようになった。
白髪短髪でしばらく行こう。

今宵のBGMは、高田渡氏の名盤「系図」。しっかし古びないな~。“鉱夫の祈り”が沁みる。
BGドリンクはトマトジュースでした。無声映画の準備もいよいよ大詰め、ブログ書いてる場合じゃないぞ~。
ではまた、ロケンロール!
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