周辺暮らしのロケンロール

関東を中心に活動中のごちゃまぜロックバンド、五十嵐正史とソウルブラザーズの公式ブログ

今回の朗読劇の会場となったのは、明治大学正門入ってすぐの2号館4階の教室。

その部屋の窓からは、朗読劇のタイトルにもある樹齢100年近いヒマラヤ杉の木立が見え実に雰囲気抜群。
秘密戦の最重要施設であった旧陸軍登戸研究所のことを知ってこの場所を訪れるようになってから、このキャンパス内に入るとその土地の持つ磁場と言うか、ある種別世界に入ったかのような時空の歪みを感じる。歴史の闇に閉じ込められた呻きや祈り、願いを感じる。

この日の朗読劇を観てくれたのは、調布市の夏休み親子平和学習に応募したみなさん。昨年も同じ調布市の別の地域の親子学習で上演しており、調布市は今回も送迎バスを出しての力の入れよう。調布市なかなかやります。

我々朗読劇団も、前回の平和館での公演が今一つの出来だったので今日は資料館のある本拠地でのリベンジということもあって、みなさん気合いが入っていたように思う。と言うか、慣れない音響等がかえってない分朗読に集中出来るのかもしれない。いや、やはりきっとこの地に永劫宿る平和を希求する魂たちがぼくらに宿るのだろう(実際その魂たちが市民を立ち上がらせ、研究所の保存と資料館建設へと導いた)。

約30分の朗読劇は、戦時中の子どもたちの遊びの風景から始まり、登戸研究所に協力させられていた親たちの事、ここで開発された風船爆弾製造にかり出された地方の女学生や所員の話、研究所で毒薬の開発にあたっていた科学者が実際に語った懺悔へと至り、そこでのことを口止めされた元所員たちの思いを語って現代に戻る。もうこれで4回ギターを弾かせてもらっているが、毎回話の流れに引き込まれる。それはたぶんどれも個の独白という形をとっているからだろうと思う。その個人にぼくも思いを寄せながらギターを弾く。
劇の後半、朗読者と一緒に歌うぼくが作曲した「多摩川音頭」のロックバージョンでは、客席からも手拍子が起きたり笑顔が見えたりととても良い感じだった。ぼくの母親世代の劇団員のみなさんは初めこのロックバージョンに相当難儀されていたが、今ではずい分ノリ良くなって合いの手まで入れてくれるので、こちらも楽しくノッてしまう。

でもこの日ぼくがとても感動したのは、朗読劇後に参加者に向けて語った資料館の学芸員をされているTさんの話だ。
ぼくよりずいぶん若いだろうTさんは、集まった親子たちに向かって登戸研究所資料館の意義が、この国では珍しい戦争の加害者としての日本の事実を展示していることにあること、たとえ子どもであっても戦争に組み込まれ加害者とされてしまうことの恐ろしさと、それを決して許してはならない事を、どちらかというとおっとりとしゃべる女性であるTさんが力強く語ったのだ。思わずぼくは「そうだ」と呟き頷きながら隣の母ちゃんに「そうだよ、この視点こそが登戸研究所資料館のある意味なんだよ!」と興奮気味に言った。

何でもない自分たちの日常が、すでに加害的行為に組み込まれていることは、今まさに沖縄が日本政府によって民意を踏みにじられ暴力に晒されている事実が証明している。我々がこんな政府を選び続け、いや、どんな政府であっても日米安保を米軍は拒否しながら支持している限り、沖縄に実害を与え続ける加害者だ。高江の森はその米軍施設(ヘリパッド)を沖縄でたらい回しにするために壊されているのだから。米軍基地建設に反対する候補者が選挙で勝ったのにだ。米軍基地を容認しアメリカに追随する連中が本土ではいっぱい選挙で勝ったはずなのに、自分の近所に基地は嫌だから沖縄に押し付ける。どこからどう見ても愚劣な加害者だろう。

ぼくの場所でぼくの出来ることをやることが全てだとは思わないが、こういう小さな、けれど強い思いのこもった加害の歴史を語る朗読劇にぼくなりに心血を注ぐことを、やはりぼくは大切にして行きたい。自分の足元をこそ何より見つめながら繋がりたい。

朗読劇後、試験中の大学生で賑わう学食で沖縄そばを食した。大盛りで480円であった。

今宵のBGMは、大好きなロケンローラー亡きジョニーサンダースの91年最後の来日ライブCD。今やもうありそうでない彼のシンプルでスカスカなのにブギーしまくるロケンロール。ある意味ブルーズメンだったんだなぁと再認識。忌野清志郎とすごく気持ちよさそうに絡んでいる。

BGドリンクはトマトジュースでした。ではまた、ロケンロール!

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