周辺暮らしのロケンロール

関東を中心に活動中のごちゃまぜロックバンド、五十嵐正史とソウルブラザーズの公式ブログ

7月の4週連続ライブの最後は、劇団チャリカルキが北は岩手南は沖縄まで全38公演を旅して演じ続けて来た公演の千秋楽に、ソウブラでゲスト出演!であった。

光栄極まりない気持ちで引き受けたのだが、なんやかんやの忙しさで、ちゃんと台本を読み出したのは1週間前。基本はミュージシャンとしてのゲストなので演技を求められはしないのだが、なにせチャリカルキ大好きだし元来の出たがり絡みたがりであるので、今回のゲストの役どころである全員死んでしまったミュージシャンが、死者が見えるようになるというランプの灯る前で自分たちの死んだ理由を語ってライブを披露するというシーン(自由に任されている)を、数日間で練りに練った挙句、昨年25周年を迎えたその記念ライブを、20年来ライブをしている馴染みの2階にある足踏み禁止の店(モデルはあるぽらん)でやったところ大盛り上がりとなり、20年我慢して来たその店のステージでのジャンプを思わずバンドメンバー全員で曲の最後のキメでやったら、ステージの床が抜けて全員落下して死んでしまったという少々くどい設定を考え付いた。
これを分かりやすくかまずに本番でお客さんに説明し、少しでもウケてもらってライブに持って行かねばならない。ゆえにいつものライブのMC(ライブのMCはすべってもまた立て直せる)以上に脳内稽古をやって当日を迎えたのだった。

昨年同様千秋楽の会場である第21みくに丸は、超満員(50人近く来たのでは)の観客で埋まり、チャリカルキのメンバーと客演女優のお二人も千秋楽オーラと気合に満ちての本番となった。正直劇が始まった最初は、にわか仕込みの自分ごときがこの素晴らしい演劇者たちの芝居に素人芝居をかまして絡もうなど身の程知らずも甚だしく思えて怖気づき「ダメかも…」と心の中で呟いた。
ところが、そこが我らがチャリカルキの芝居の凄さ。出番を待ちながら観ている内に彼らの演技に釘付けになり、ぐんぐんストーリーにのめり込んで行き、いつしか出番の頃には完全にこの演劇の一部に自分が居られることの幸福感が緊張に勝っていた。

25年前に火事で死んだ女装趣味のおじさんである、座長のビーグル大塚さん演じるスミレが呼んだ死に友達として紹介されステージに上がったソウブラは堂々熱い演奏。ぼくもまったく想定したセリフをかむことなく、ステージの床が抜けて全員落下したくだりではかなり笑いが起きてウケた。こうなると調子づいてアドリヴも飛び出して、この劇の中身と重なる曲をと厳選した3曲①ぼくらが創った夜に(8年前に初めてチャリカルキ公演にゲスト出演した時の感動を歌った歌)②再会の夜に(ランプの灯りの下でふだんは見えない死者と生者との再会に合わせて)③三ツ星さん(71年前に戦死した竹内浩三を紹介して、生者と共にある死者を思い反戦を込めて現在を生きている者の生を肯定する)を大事に歌った。このチャリカルキの素晴らしい公演「Vaga音頭(bond)」にたぶん良い感じで絡めたと思う。一緒にこの夜(夕方でしたが)を創れたと思う。

劇中歌であるテーマ曲の「かたなし音頭」を最後出演者全員で踊るシーンでは、劇団員の耕平君に促されるままにのこのこアタシはのこのこステージに出て行き、無残な盆踊りを披露して失笑を買ったのはご愛嬌ということで(うめちゃんあたりが出て行けばキレイに収まったものを)許していただきたい。

打ち上げでは同い年のビーグルさんと表現についていろんな話をした。どんどん自滅して行くかのように不自由になって行くこの国で、ぼくらは自分たちの演劇や歌でどうそれに抗い表現し続けて行くか、なによりぼくはそんな話が出来ることがうれしいし、政治じゃないやり方を追求する彼の姿勢にもとても共感した。ぼくは打ち上げの酔い任せでなくビーグルさんに「チャリカルキが毎回公演で観せてくれる、誰もが小さな日常の中で持っている愛しいものやその暮らしを表現し続けることこそが、最も過激で反戦のメッセージじゃないだろうか」と言った。竹内浩三の大好きな詩「しかられて」の話やビーグルさんも大好きだと言う高田渡さんの歌っていた詩人山之口貘さんの詩「鮪に鰯」の話もしながら。今ぼくもプラカのスローガンのような歌を絶対に歌いたくないし書きたくない。それは問題意識を持つからこそそうしたくないのだ。竹内浩三を歌う人間として彼をそんな主義に決して利用しないためにも。生者と共に在る死者の為にも。小さな、けれど確かな事を今こそ大切に歌って行きたい。

この日新宿の街では都知事候補者たちの演説だかフェスだかが行われていたらしい。

今年もありがとう!チャリカルキ。全38公演本当にお疲れ様!来年こそは全国に居る友人たちにチャリカルキ公演を紹介します!友人たちにとっても観てほしいから。そしてまたよろしくね。絡みますよ~(笑)。
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2017-04