周辺暮らしのロケンロール

関東を中心に活動中のごちゃまぜロックバンド、五十嵐正史とソウルブラザーズの公式ブログ

ロケンロールライフ658 

2016/03/25
Fri. 23:44

子どもたちは3人とも春休みに入り、我が家で唯一6畳ある子供部屋の模様替えに、母ちゃん共々ぼく以外の4人は奮闘中。

4月からいよいよ一番下の長男が小学生になるので、彼用の勉強机を置くために、現在長女が使用している次女とお揃いの小型の折り畳み机(我が家にはいわゆる学習机というものはない。なにせ置く所が無いし、自分の経験上、長じてからは無用の長物となることを知っているから)を譲ってあげて、教科書や参考書も増えた長女は、かつてぼくの妹が関宿町を出て東京調布市で独り暮らしをする際に親に買ってもらい、妹が東京を引き払う時にぼくが譲り受けた立派な机(食卓用)を使うことにした。
そして、その3つの机を6畳部屋の窓際に並べて各自のカラーボックスを仕切りのように設置し、その向こうに家族全員で観る14型テレビや共有本棚、電話を置いて何とか子ども3人共同部屋が出来上がりつつある。

父はその創意工夫ぶりに我が子ながら感心し、唸ってしまう。一番子供用品で物入りなこの季節を、しかもピカピカの1年生を迎える息子が居ながら大した出費無しで済ませたのだからエライ。大した出費と言えば、今日のヤフーニュースにも出ていたが、今や平均6万円とも言われるランドセル代が、低所得子育て世帯に実に重い負担となっている。我が家もそれでも何とか長女と次女には、それぞれ2万円近く出して(1万9千いくらだったか)自力で安物を買ってやれたが、所得は1円も上がらない中(税や保険料が上がり実質手取りは減っている)3つ目はさすがに無理と思い、母ちゃんは友人知人に声をかけてついに団地内のママ友から男の子用の、しかもとても6年使ったと思えない状態の良い、なおかつかなり高級なランドセルを譲り受けたのだ!でかしたぞ、母ちゃん!

6畳1部屋に4畳半2部屋と何とか食卓が置ける台所。これだけのスペースで、大人へと成るばかりの3人の子どもたちと合わせて5人で暮らすのは、自分の子供時代の水準を考えても手狭である。プライバシー保護は極めて脆弱、年頃になりつつある長女にしてみたら「こんな家出て行ってやらぁ!」となってもおかしくない。家族で外に出かけると、新築の一戸建てを見かける度に「いくらするんだろうなぁ」と誰彼ともなく呟いて間取りをチェックしたりすることも多くなってきた。しかし、誰も家を買おうとは言わないし買ってくれとも言わない。この親父にそれを言う事の無駄さと、それをする気も実際にその為の収入もこの親父に持ち合わせていない事を誰よりも家族は理解してくれている。「家は借りて住め。本は買って読め」(灰谷健次郎)である(実際本も借りる事多いけど)。その代わり我が家族は団結して工夫を凝らし、限られた物と空間を分け合って何とかしている。

子供部屋を与えられない。学習机も無い。塾も行かせない。新品のランドセルも買ってやれない。ぼくはそれを全く不幸とも子どもがかわいそうとも思わないし思えない。かわいそうと思うことが不遜で傲慢とさえ思う。

先日観た素晴らしいドキュメンタリー映画「キューバップ」の1シーンで、キューバの国民的画家のおばあちゃんが、古びた自宅兼アトリエで一日中絵と向き合いキャンパスに筆を入れているシーンがある。筆入れは何と男用の小便器の廃品利用で、小便の流れ落ちる穴に無造作に筆が何本も差し込んである。部屋の調度品も骨董品みたいなものばかり。しかしおばあちゃんは夢中でキャンパスに独り向き合い、夕方完成した絵を満足げに眺めながら瓶ビールを呑んでいる。ぼくにはこれ以上に人間が幸せに生きている瞬間と光景はないと断言出来る。

先日、キューバを訪れたオバマ大統領が、キューバ市民に向けての演説で実に上から目線で自由主義の素晴らしさや、選挙で政権を変えられることの意義を演説していたが、その自由選挙の成れの果てが今のアメリカで行われているいったいいくら金が注ぎ込まれているかしれない大統領選挙という名の政治ショーであり、ベルギーでまたも自由主義社会が狙われたテロである。少なくともキューバはISなど過激派組織のテロの標的になりはしないだろう。あまりに高いランドセル(無料で配布する自治体もある)や教育費、持たなければならないようにしむけられるあらゆるアイテムや家、生命保険等々。けれど、どれだけ持ったって日本はもはや立派にテロの標的である。いくら生命保険料払ったって標的である。ぼくはキューバを上から目線で語る資格などこの国にはないと考えるし、当然アメリカにもない。逆に我が家にとってキューバ市民の生活は、キューバのバンドメンの在り方はお手本である。

みんなで一緒に貧しくなろう!絶対歌い続けてやる。ほんとうのさいはひのために。

今宵のBGMは、ニール・ヤングの92年発表の名作「ハーヴェスト・ムーン」。このアルバムはぼくが知多半島で過ごした最後の1年間のサウンドトラック。敷地内に菜の花が咲き乱れていた武豊町の共用ピンク電話のボロアパート大足荘。シャワーなしの浴槽だけの風呂が各部屋外にあり、パンツ1丁で玄関を出て風呂に入った大足荘。もう一ぺん家族全員であそこに住んだって良い。幸せに暮らす自信はある。このメンバーなら。

BG酒は麦とホップゴールドでした。ではまた、ロケンロール!
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この記事に対するコメント

ホントの幸せって自分たちが感じるものなんだよね。決して垂れ流しの情報に踊らされることではないし、ましてや誰かに押しつけられるものでもないはず。果たして私は何に幸せを感じるのやら(笑)

くわえ #- | URL | 2016/03/26 00:27 * edit *

くわえさん、ありがとうございます。
もともとこの国の専売特許だった「同調圧力」が最近さらに強くなっている気がしてキュウクツに感じます。それで歳と共にゆるくあくせくせずに従わない暮らし方(抵抗)が元手がかからず効果的かな(笑)と。
子どもたちにはホンと押しつけたくないですね~。
でもレコーディング帰りの今宵もそうだったのですが、アタシは呑んでいる時がやっぱり一番幸せみたい(笑)。一緒に呑みたいです。

五十嵐正史 #- | URL | 2016/03/27 03:00 * edit *

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