周辺暮らしのロケンロール

関東を中心に活動中のごちゃまぜロックバンド、五十嵐正史とソウルブラザーズの公式ブログ

ロケンロールライフ589 

2015/07/29
Wed. 22:25

今日は午後から2カ所の精神科病院をハシゴしての出張。

前夜遅くまで仕事関係の仲間と恵比寿で呑んでしまい、何となく酒の残っている寝不足の身体にはこの暑さはさらに堪える。
1カ所目の川崎の登戸から、東京調布市に移動する際のバスの中で爆睡してしまい、危うくバス停を乗り過ごすところであった。
2カ所の精神科病院は雰囲気がほぼ180度違う。最初に行った病院は開放的な雰囲気であり、スタッフ医者共に気さくな感じで話しやすい。訪れた用件も、退院に向けて関係者で集まる前向きな話だったので、今年2月にぼくの発見により緊急入院したその人がここまで回復してくれたことに安堵を禁じ得なかった。

その次に約1年ぶりで訪れた調布市の外れにある病院は、外来は決して暗くはないが鍵の中の病棟は暗く沈んだ雰囲気が漂う。病院スタッフもどうも忙しいのか対応は素っ気なく形式ばっている。けれど、ここは今時都心では受け入れてくれない長期入院患者が多く居る。
その人の病室のベッドに二人で腰かけて、しばらくぶりの再会と会話。その人はまだ退院の自信はなく、ここに居ると苦しい症状があっても安心だと言う。

窓の外は箱庭のような病棟の小さな隙間。そこには手入れの行き届いていない植木や緑がある。夏の夕暮れなのにモノトーンの色彩、そして病棟内に漂う普通の生活臭とは違う、それでも人間の居住しているがゆえの臭気。
一見マイナスな要素ばかりのようなこの病棟内だが、実はぼくは不謹慎を承知で言うと、この閉鎖的な空間が嫌いでない。もちろんそれはごくたまに訪れるからであるに違いないが、その人が「ここが安心です」という気持ちが分かる気がするのだ。その安心に、この箱庭とモノトーンと閉鎖感と臭気は必要な気もしてしまうのだ。外界のあらゆる些事や煩わしさ気遣いから隔たった場所。それはつげ義春氏の漫画に描かれる場所のように。
そんな妄想を掻き立てられながら、ぼくはしばしベットでのその人との会話を楽しんだ。

けれど、この外界から隔絶された病棟内空間を居住施設と言い換えて、あくまで病棟内で退院させたとして、国は退院者数の実績を、病院側は居住訓練型事業による給付金を得ようという病棟転換型居住系施設は、あまりに姑息でとても許されないゴマカシであるとあらためて思った。

帰りの深大寺の脇を通り調布駅へ戻るバス中も、ぼくは隣の女性にもたれかかってしまうほど爆睡してしまった。

今宵のBGMは、ルー・リードとジョン・ケイルがアンディ・ウォーホルに捧げたアルバム「ソング・フォー・ドレラ」。
ほとんどルー・リードのギターとジョン・ケイルのピアノのみのシンプルなサウンドが実に心地良い名盤。
実は先日のかけこみ亭ライブの帰りに、観に来てくれたMさんから「五十嵐さんの曲はルー・リードを思わせる」と言われてとってもうれしかったのだ。実際、高校3年の時からルー・リードやヴェルヴェット・アンダーグラウンドは大好きで、そのシンプルで混沌としていてロッキンな曲にはパンクロック、ビートルズ、ディラン同様大きな影響を受けている。

BGドリンクはトマトジュースでした。ではまた、ロケンロール!
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2015-07