周辺暮らしのロケンロール

関東を中心に活動中のごちゃまぜロックバンド、五十嵐正史とソウルブラザーズの公式ブログ

ロケンロールライフ247 

2012/08/29
Wed. 23:13

仕事帰りには、いよいよ蝉の声よりコオロギの鳴き声が勝るようになって来た。

毎年そうだが、そしてある日突然森全体がコオロギの鳴き声一つになり、文字通り森が鳴いている風になる。
それはある種荘厳かつ物寂しく優しげで、読売ランド前駅から団地までの坂道を上りながら不意に泣けて来たりする(それにしても良く泣く男である)。

まだ8月であるが、父にはなんべん聞いても良く分からない2学期制になった娘らの学校は、昨日から新学期が始まった。
それぞれの担任から、夏休みの思い出を一つ上げるように言われ、茜は「市民プールに行ったこと」と答え、葉生は「父ちゃんに取れそうだった前歯をガサツに抜かれて、血がいっぱい出たこと」と答えたそうな。

茜は、本当はぼくの実家に泊まりに行ったことを言いたかったらしいが、そこであまりに楽しい出来事が多すぎて一つに絞れなかったらしい。
それを聞きつつ、クラシックラガー大瓶をグビっとやりながら父が「ふむ、鈴木貫太郎記念館にも行ったしな」と言えば、茜はきっぱりと「それは入ってない」と答えた。

実りの秋にニューアルバムを発売すべく、昨夜はCD制作会社をいくつかネットで調べてみた。
2作目以降、ずっと勇造師匠に教えてもらったK録音にお願いしてマスタリングからCDプレス、印刷すべてやってもらっている。自主制作盤作りの老舗だけあって、仕事も丁寧でなにより相談がしやすい。
今回もここにお願いしようと思ってはいるが、ここは決して安くはなく、実際ネットで検索すると恐ろしく安い業者がいくつもヒットしてこちらの心を揺さぶって来る。

これから決して楽にならざりし生活の現実の前に、制作費はやはり一番大きく重要なハードルである。
郵便局のこれまでのCD売り上げ振込残高を調べ、手売りした現金を数えてみたが、2年前に出した20周年記念ライブ盤の売り上げが残念ながら今ひとつであることが響き(個人的にすごく気に入っている自慢のCDだが、「録音状態が良くない」と不評もけっこういただいた)、ニューアルバムの制作費にはどうしてもちょっと足りない。

グラっと来るネットの広告に見入っていると、旅行会社が売るパック旅行のわけの分からない価格破壊同様、なんだかちょっと怖くなって来る。
ったく、この世の中、ファッキンハリボテTDLへ行く価格破壊深夜高速バスが、原発労働と同じく中間搾取による労働者の人心破壊の上に成り立っていることを思えば、安さばかりを追求すること自体が実に高慢チキで愚かなミドルクラスの所業に思えてしまう、という具合に、ぼくの思考はいつもながらどんどん信条に沿って脱線して行く。

しかし、貧乏なら貧乏なりに良い金の回し方をしたい。良い仕事をするところにちゃんと回したい。
というわけで、少なくとも今回もマスタリングとCDプレスは、任せて安心、老舗のK録音に頼もうと決めた。

今宵のBGMは、パティ・スミス96年発表の「ゴーン・アゲイン」。
前作ドリーム・オブ・ライフから8年、一緒に曲を作りアルバムを制作するはずだった、最愛の夫フレッド・スミスを突然亡くし、それを乗り越えて作り上げた現在の活動に連なる完全復活盤。
重たく強い、時に痛い珠玉のロックナンバーが並ぶ大傑作で、特に生前の夫との共作でパティ版“狂人日記”とでも言うべき「サマー・カーニバル」は、ロック史上に残る名曲だろう。
“食べろ 真夏の人食い 食べろ 食べろ 食らいつけ 
 食べろ 真夏の人食い 食べろ 食べろ 貪り食え”(~サマー・カーニバル~)
これを来日ライブで聴いたら、幸せにブッ飛ぶだろうなぁ。

BG酒はキリン秋味でした。ではまた、ロケンロール!
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2012-08