fc2ブログ

周辺暮らしのロケンロール

関東を中心に活動中のごちゃまぜロックバンド、五十嵐正史とソウルブラザーズのブログ

ロケンロールライフ102 

2011/10/05
Wed. 23:20

一日中秋の少し冷たい雨が降り、今日はひたすら事務仕事に追われた。

今でさえやっとこさっとこなのに、共同作業所の数倍実務が煩雑になるという自立支援法内事業なんかに移行したら、それこそぼくは利用者と向き合う時間などまったくなくなるだろう。

そんな利用者放置問題が、自立支援法内事業所から時折聞こえて来る。

午前中に、仕事でずっと頼りにして来ている先輩のM氏と電話で話す。
M氏の作業所は、短命に終わってしまった小規模通所授産施設制度により共同作業所から法内に移行していたので、今年度中に自立支援法内事業に強制的に移行させられてしまう。

元々10名で良しとされた小規模通所授産施設で、小さいながらも信頼される着実な活動を続けて来たのに、大規模経営しないと儲からない自立支援法内事業に移行すると、年間で1000万円近くも収入減となってしまう。
かのように、自立支援法は徹底して小さな灯りを踏み潰す。それがぼくがこの法をどうしても許せない理由の一つだ。

M氏との話は、毎年自立支援法が強行採決されてしまった日の近く、今年は今月28日に行われる全国大フォーラムに及んだ。
自立支援法を心から憎む者たちの希望が詰まった総合福祉法骨格提言案が、来年1月に厚労省の役人の手によってズタズタにされる前に、この日に全国から日比谷野外音楽堂に集まって骨格提言案を生かすために声を上げようという一大イベントだ。

今年は主催をJDF(日本障害者会議)が担うことになり(これまでは大フォーラム実行委員会が主催)、現在中身の詰めの協議が行われていると言う。
JDFには、いわゆる反自立支援法団体だけでなく日身連や育成会など自立支援法推進、親方日の丸団体も入っている。そして、その構成団体は総合福祉法骨格提言案を作成した総合福祉部会委員とかぶる。

そんなJDFで主催することによって、これまでのフォーラムには敵対する形で不参加だった育成会なども骨格提言案を一緒に作った同志として(育成会のOは、採択ギリギリまで厚労省の顔色うかがいながら提言案に難クセつけたらしいが)取り込み大きくやって、なんとしても厚労省に圧力をかけようと反自立支援法派は必死に調整しているらしい。

その一例が、例年フォーラムの最後に日比谷公園から国会前と東京駅方面に分かれてやるデモ行進を、運動アレルギーの保守系の人たちにも了解してもらうために、今年は“パレード”と改名してシュプレヒコールは控える方向で検討しているというのだ。

確かに、2003年のイラク戦争反対時に「ワールド・ピース・ナウ」あたりが提唱してから、デモ行進は「パレード」と呼ばれることが増えた。同時に団体の組織的動員からネット上での呼びかけが主流に変わって来た。

しかし、これは例年「デモ行進」をして少なからず怒りを持って声を出して来たぼくとしては少々脱力する話だ。
かつて地元で「ワールド・ピース・ナウ」らとイラク戦争反対パレードした時に、彼らがシュプレヒコールを嫌い、すべて「です、ます」調で例えば「自衛隊は日本に帰りましょう!」みたいな言い方を非常に徹底していたのに違和感を持ち、一人で好き勝手なアジテーション風の言い方に変えて歩いたことがある。

たかだか言い方の違いにこだわるより、みんなが参加出来ることが大事だという意見に噛み付いてまで「パレード」を否定するつもりは毛頭ない。
でも、ぼくが理不尽に思うのは、反自立支援法側がこれだけ気を使って、一生懸命親方日の丸で怒りの声を上げることすら知らない連中のためにお膳立てをしてあげても、果たして彼らは中身を理解出来るのだろうか?ということだ。それでいて、あっさり厚労省側に寝返ったらまったくこれ以上の徒労はないだろう。

それでも愚直に準備を進めている、JDFの中身を実際担っている人たちの労苦に心から敬意を表しつつ、28日はいつも通りあまのはらの仲間たちとデモ行進に参加して来よう。

今宵のBGMはトム・ぺティ&ザ・ハートブレーカーズの、91年発表の「イントゥ・ザ・グレート・ワイド・オープン」。とっても聴き易いサウンドだけど、歌の中身は重い。
“俺は飛び方を習っているが 翼がないんだ”「ラーニング・トゥ・フライ」“道は大きく開け 彼らの下には青空が広がった さらに道は大きく開け 手がかりのない反逆”「イントゥ・ザ・グレート・ワイド・オープン」
トム・ぺティのどこかやるせない歌詞と歌声が沁みる。

BG酒はトリスハイボールでした。ではまた、ロケンロール!
スポンサーサイト



[edit]

CM: 0
TB: 0

page top

2011-10