周辺暮らしのロケンロール

関東を中心に活動中のごちゃまぜロックバンド、五十嵐正史とソウルブラザーズの公式ブログ

ロケンロールライフ57 

2011/06/29
Wed. 23:39

昨夜、スペースCの運営委員会で、運営委員の一人が6万円で購入したというICレコーダー大の放射線量を測るガイガーカウンターを見せてくれた。

思わずぼくが突っ込みを入れるより先に、その人が「こういう安物だと誤差がひどくて、15回くらい測って平均値を出さないとダメなんだよね」と言う。

26日のちょうどあるぽらんライブの日の夕方、我が団地の前にある子どもたちが良く遊ぶ公園で、住民達の要請を受けた共産党の区議が、党本部から60万円のガイガーカウンターを借りてきて公開測定を行い、我が家も母ちゃんと子どもらで参加した。
区議によると、市販のガイガーカウンターは誤差がひどく、ある程度の値段のものでないとちゃんと測れないとのこと。それでも、測れる物質は限られていて当然内部被爆量は分からない。

測定結果は、公園内は原発事故前とほとんど変わらない放射線量だったが、側溝はやはり高かったという。
しかし、側溝の汚泥をきれいにしてもその汚泥の処分方法を川崎市は定めていないので集めても置いておくしかない。なので、なるべく近付かないようにするしかないという話だった。

先のスペースCの運営委員Tさんの話では、大田区内では海岸に近い方が値が高いと言う。ニュースになった高濃度汚染汚泥の集まる下水処理施設は、城南島という海辺の埋立地にある。昨年秋に、あまのはらのみんなで楽しくバーベキュー大会をやった所のすぐそばだ。
Tさん曰く、普通に街中で測っても、けっこう年間被爆線量の1ミリシーベルトを超えることがあると言う。

そんな庶民の自衛の営みをよそに、今各電力会社は株主総会の真っ最中。
今日の東京新聞は、1面、27面、こちら特報部で、東京電力の株主総会関連記事を書いていて、いつもながら読み応えがあった。
ネットニュースの見出しだと、「原発撤退議案反対多数で否決」とだけで終わりだが、実際現場の状況の書かれた記事を読めば、9,309人が参加したという総会出席者の中では、原発撤退議案賛成が多数だったのに、あらかじめ委任状を取り付けていた大株主の数により、「反対多数」という操作がされての茶番であったことが明らかだ。この現実を非力な我々一般下々はどう見るべきか?

これまで特に関東圏の人から、「電力会社の人はみな真面目に働いているのだから、その人たちを非難するようなことを軽々しく言うべきではない」「原発賛成、反対の2項対立ではなにも解決しない」という意見をよく聞く。
ぼくはそういうことを言う人の気持ちはなんとなく分かるが、その意見にはまったく賛成しない。
そんな庶民の物分りの良さで、これまでいったい誰が幸せに成れて来ただろうか?
そんな庶民の物分りの良さを、利用し尽くし肥え太って来た奴らを、それでも必要悪と認めるのは、あまりにも浅はかで結局真実を見ないようにしている自分への自己弁護にしかならないのではないか?

電力会社の人たちは真面目に働いているとして、実際原発の現場での被ばく線量が、非電力会社(いわゆる協力会社)社員や非正規労働者に圧倒的に多い事実(2008年度では電力会社社員の被ばく量はわずか3%で、97%は電力会社以外の作業員が浴びている)を前にした時、それでも安易に(真面目に働く電力会社の社員を傷つけないために)原発反対を言うべきではないという理由があるとは思えない。それに、たとえ今原発が全機廃炉になったとしても、まだ長期にわたる被ばくしながらの作業が待ち受けている。

それらもこのままでは、圧倒的に協力会社の社員や非正規労働者が担わされることになる。

これ以上、名も無き黙殺される被ばく労働者を生まないためにも、電力会社の真面目で優秀な社員は、原発という人殺し発電に従事するべきではないし、原発はもう絶対推進しちゃいけない。
原発で生計を立ててはいないけれど、電気消費当事者である我々がそれを言って良いはずだし、言ってあげなきゃ。
その我々には持ち得ないプロの技術を、命を生かす代替エネルギーの発電に向けさせてあげることこそが、真面目に働く彼らを本当に「傷つけない」ことになるのではないか。

おそらく、原子力発電の世界はそんな甘いもんじゃなく、すでに圧倒的な権力が立ちはだかる人間の道理が通らない世界なのだろう。しかし、それは一つ原発の世界だけではない。米軍基地も、福祉の世界でさえ似たような権力構造が立ちはだかる。

けれど、それに譲歩して理解してやる必要が非政治世界に生きる我々一般下々にあるのだろうか?
圧倒的権力がある側と同じテーブルについて(それは人間の道理を捨てなければ辿り着けない場所だろう)解決すべき問題なんてあるのだろうか?
それが好きな人、それにこそ賭けたい人はぜひがんばって欲しいし、そんな話は聞く分には実におもしろい。

でも、ぼくはそんな物分りの良さはご免こうむる。そこからはいつまでたっても、もう一つの世界なんぞついぞ生まれはしない(物分かりの良い人は、つまり理不尽な現状をこよなく愛する人である)。

反対と賛成の中立に立って公平に世の中を見る。その一見正当な行為に見えるその人間の足場には、決して中立地帯はないはずだ。暮らしのあらゆる個人的な選択の中にさえ、中立は存在しない。表現者であればそれはなおさらであろう。
だから、ぼくはこれからも楽しく元気に、怒って嘆いて「廃炉!」を歌う。

今宵のBGMは、ブルーズ&ソウルレコーズNo100の付録CD。100号記念、ロバートジョンソン生誕100年に因んだブルーズ20曲収録!サン・ハウス、ロニー・ジョンソン、スキップ・ジェイムスなど戦前ブルーズ「悪魔の歌」満載で最高!
本誌のロバジョン特集も読み応えありで、この雑誌の宣伝マンではないけれど、今号は特に買いでっせ。

BG酒は、トリスハイボールでした。ではまた、ロケンロール!

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